中国共産党(中共)は、党員数が1億人を超えていると称している。しかし、過去数十年間、国内での人の移動や出国、人々の意識の変化などを背景に、党員は党組織から徐々に離れるようになった。党の内情を知る元中共中央党校教授の蔡霞氏は、入党は賊船に乗ること、つまり一度乗れば降りられなくなることに等しく、入党すると離党を認められず、党費を納めず離党を申し出ても、名前は党員名簿に残ると述べた。一方、党が最も恐れているのは、公に離党を表明され、不利な政治的影響が生じることだという。
中共からの離脱を支援するボランティアも、大紀元に対し、公に離党を宣言することの実質的な意味を説明した。
蔡霞氏「入党は賊船に乗ること、離党の自由はない」
米国在住の元中央党校教授、蔡霞氏は「大声博客」のインタビューで、党中央組織部の腐敗の内幕を明かした。同氏によると、中央組織部の出版社は内部で書籍を販売して利益を得ており、購入する側も公金を使っている。1冊10元の本なら、その1冊の書籍だけで4千万元以上を得ることができ、その金は簿外資金として蓄えられるという。「共産党は党員教育の名目で、これほど多額の金を不正に得ることができる」と述べた。
蔡氏は、ある会食で中央組織部の出版社の幹部が、中央組織部の幹部に酒を勧めた例を挙げた。中央組織部の幹部は「酒を飲ませたいなら、それは構わない。ただし、私が1杯飲むごとに1千万元を納めてもらう」と述べた。すると出版社の幹部は「構わない。3杯で3千万元だ」と答えたという。
インタビュー全体を通じ、蔡氏は中共による党員の厳格な管理方法を重点的に取り上げた。一般党員は入党を認められても、離党するのは非常に難しいという。「離党の自由はない。言い換えれば、賊船に乗ったら降りられるとは思うな、降りることはできないということだ」と述べた。
蔡氏によると、中共のいわゆる改革開放が始まった1980年前後以降、一般の人々は一定の範囲で自由を得て、生活の道を求めて外へ出るようになった。人口移動に伴い、党員と党組織の分離が深刻化し始めた。当初、農民の党員が広州に出稼ぎに行く場合、生産大隊の党支部で党員紹介状を発行してもらい、広州に着くと、現地の労働市場や勤務先の企業に提出し、その地の党組織の管理を受ける必要があった。その後、都市部の企業従業員が失業や退職で居住地域に戻った場合や、企業が解散して別の企業で働くようになった場合にも、党員紹介状を提出しなくなり、紹介状を手元に持ったまま組織に所属しない「ポケット党員」となった。
同時に、多くの中共党員が海外に渡り、自分が共産党員であることを誰にも明かさなくなった。中共の党規約では、半年間、党費を納めず、党の活動に参加せず、党の任務を果たさず、党の要求に従わない人には、まず批判と教育を行い、それでも改めなければ離党を勧告するか除名することになっている。しかし、こうした人々が出国して何年もたっているにもかかわらず、名前は依然として国内の党員名簿に残っているという。
蔡氏は「これをポケット党員、名簿だけの党員と呼ぶ。つまり、私はあなたを頼りたくないし、あなたに管理してもらう必要もないということだ。党組織は、そうした人を再び手中に収めて支配したいが、捕まえられない。しかし、その名前を削除することもできない」と述べた。
また、国内で職場に所属している人、例えば大学教員の中にも、若い頃に入党したものの、その後、自ら考えるようになり、すでに党を信じず、支持もしなくなり、離党を望む人がいる。しかし、党組織は決して離党を認めないという。蔡氏によると、こうした党員は党費を納めなくなり、1年、2年も納めなければ、さすがに離党を認めるだろうと考える。しかし、党費を納めなくても、名前は名簿に残るという。
中共はなぜ党員の公の離党表明を恐れるのか
蔡氏によると、中央組織部は2015年前後、党費を滞納していた人に未納分の納付を求めたことがある。しかし、対象者はもともと離党を望んでいたため反発が起き、その後、実施を続けられなかった。最終的に党支部は、こうした人々に党費を求めなくなった一方、自分が離党したと公言しないよう要求したという。「なぜか。共産党の結束力が低下し、これほど多くの党員が離党していると皆に知られることを恐れているからだ」と述べた。
蔡氏は、中共が党員の公の離党表明を認めないのは、外部に伝われば、党の政治的イメージが低下することを恐れるためだと述べた。
「ある党員が、どうしても離党したいと考え、『共産党からの離党は本人の自由ではないのか』と言ったとする。すると党は、『離党を認めていないのに、どうしても離党すると言い、しかも公に声明を出すというのは、党に楯突くことだ。それなら、こちらもお前を困らせなければならない』と言う。党内で処罰する仕組みは非常に強力だ。まだ党に所属し、離党の承認を受けていなければ、依然として党員であり、処分、教育、公の場での名指しが始まり、仕事や役職にまで影響が及ぶこともある」
蔡氏は、中共がいう入党の自由、離党の自由は存在しないと述べた。これが、中共と西側の政党との違いだという。
仮名でも離脱可能 中共から離れる精神的覚醒の運動に注目
蔡氏は、法輪功の学習者が人々の「三退」すなわち共産党、共産主義青年団、少年先鋒隊からの離脱を支援していることに言及した。
2004年以降、中国国内外で「三退運動」、つまり離党、青年団からの脱退、少年先鋒隊からの脱退の運動が広がった。中国人が相次いで、世界脱党支援センターのプラットフォームで、実名または仮名を使い、中共とその関連組織である共産主義青年団、少年先鋒隊からの離脱を宣言している。その人数はこれまでに4億7千万人を超えている。このうち党員の人数は集計されていない。

ただし、蔡氏は、中共の全ての組織から離脱した人数が数億人に達するという数字について、やや疑問を持っているようだった。このため、大紀元記者は、中国の人々に中共からの離脱を長年勧めている「三退」のボランティア、小蓮さん(仮名)に取材した。
小蓮さんは2014年までの約10年間、中国国内で人々に中共の邪悪な歴史と現状を伝え、共産党の全ての組織から離れるよう勧めていた。2014年から2019年までは、海外の観光地で、出国した中国人に中国共産党からの離脱を勧めた。新型コロナウイルスの流行後は、インターネットを通じて国内の人々に真相を伝え、「三退」を勧めるようになった。現在はおおむね毎日、10~30人に離脱を促すことができているという。
小蓮さんは、中共から離脱するのは、その腐敗だけでなく、同党がこれまで中国人を迫害してきたためでもあると説明した。同党は正常な政党ではなく、さらに深い次元で見れば、神を信じる人は共産党が邪霊、悪魔であり、人間社会に災いをもたらしていると知っているため、良心のある人は邪悪なものと行動を共にしないという。
また、党、青年団、少年先鋒隊、紅小兵など、中共の組織に加入したことのある人は皆、当時、拳を上げて忠誠を誓い、一部は儀式を行わなかったものの、邪悪なものによって獣の印を付けられていると述べている。
そのため、彼女たちが離脱を勧めた人数には、離党、青年団からの脱退、少年先鋒隊からの脱退が含まれ、過去に青年団や少年先鋒隊などに加入していた成人も含まれるという。そして、「三退」によって邪悪なものから離れることは、本人に確かに福をもたらし、災難を避けられるようにするもので、そうした事例は数多くあると説明した。
なぜ仮名でも離脱できるのか。小蓮さんは、神は人の心を見るからだと述べた。中国の伝統文化では、人の心に浮かぶ一念は天地が全て知っているとされ、これは良心の覚醒であるという。ただし、実名で離脱する人も多いとした。また、他人に代わって離脱の手続きをする場合も、本人の同意が必要だと説明した。当時、本人が拳を上げ、邪悪な党に命をささげると誓ったため、今は本人が離脱に同意して初めて有効となり、誰も代わることはできないという。
なぜ公に離脱を宣言する必要があるのか。小蓮さんは、中共が離脱を認めず、名簿に名前が残っており、報復も加えるからだと述べた。天に向かって離脱を宣言すれば、党は何もできず、名簿上の名前は無効になるに等しいという。「何年も党費を納めていないと考えている人もいれば、何らかの理由で党籍を剝奪された人もいるが、いずれも公に離脱を宣言して初めて有効となる。これは天地が証人となる行動である」と述べた。
小蓮さんによると、中共は電話やインターネットの遮断を強めているものの、中国国内の人々は今も積極的に「三退」を行っている。特に、中共による生体からの臓器摘出の内幕を知った後に、その動きがみられるという。
小蓮さんは、多くの大学生、中高生、小学生が党、青年団、少年先鋒隊の組織から離脱するのを支援してきた。ある寮の高校生11人は、党員2人と青年団員9人で構成されていたが、中共の歴史上の罪悪についてその実態を理解した後、全員が離脱したという。原文の注記では、現在は高校生も早い段階で入党させられているとしている。最近は、現職の警察官、現役軍人、退役軍人も離脱した。少年先鋒隊から脱退した小学生の周囲で、成人の家族も真相を聞いた後、離党を望む場合があるという。
近年、自然災害や人為的な災難が多く、小蓮さんは中国人を救う責任の重さを感じている。同氏は、中共の数字に従えば、中国には10数億人がいるのに、現在「三退」した人は4億人余りにとどまっており、人数はまだ限られていると述べた。
世界脱党支援センターのウェブサイトには、離脱声明が毎日更新されている。詳細は以下のサイトで確認できる。
編集責任者:孫芸
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