【写真特集】日米演習「キーン・ソード27」 台湾近接の島々でミサイル展開 過去最大5万7千人参加

2026/10/27
更新: 2026/10/27

日米共同統合演習「キーン・ソード27」が10月19~29日まで11日間実施している。今回の演習は、九州や南西諸島を主な舞台とし、日米合わせて約5万7千人が参加する。

演習規模は同シリーズで過去最大となった。日本の南西諸島防衛を想定した実戦的な訓練と位置付け、初めての試みも相次いでいる。

キーン・ソードは1986年に始まり、約40年にわたって続けられてきた。今回は自衛隊約4万5千人、米軍約1万2千人が参加し、過去最大の規模となった。例年参加しているオーストラリア、カナダに加え、フランス、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、フィリピンの5か国が初めて参加している。

今回の演習で特に注目するのは、ミサイル部隊の展開だ。米海兵隊は、台湾から約110キロに位置する沖縄県・与那国島に、地上発射型対艦ミサイルシステム「NMESIS(ネメシス)」を初めて展開した。同システムは、射程約185キロの対艦ミサイル「NSM(海軍打撃ミサイル)」を搭載し、無人遠隔操作に対応する車両を用いる。

また、海兵隊の短距離防空システム「MADIS(マディス)」も組み合わせ、対空脅威への対処能力を高める。

さらに、台湾から約275キロの石垣島には、高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」を展開した。台湾に近接する島々で米軍の対艦・防空能力や長射程火力の運用を訓練することで、南西諸島周辺の抑止力強化を図る狙いがある。

陸上自衛隊も今回、射程約1千キロとされる長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」を熊本県の配備先から長崎・佐賀県境の大野原演習場に展開させ、標的を定める一連の手順を確認した。加えて、「88式地対艦ミサイル」や「03式中距離地対空誘導弾」を与那国島や石垣島に移動させ、島嶼(とうしょ)部における対艦・防空態勢の構築を訓練している。

演習内容も従来の海空戦や水陸両用作戦にとどまらない。今回は、宇宙領域での情報共有やサイバー攻撃への対処、電磁波を利用した妨害などの脅威に対する日米共同の対応訓練を大幅に拡充した。陸海空に宇宙、サイバー、電磁波領域を加えた「全領域作戦」を念頭に、日米の連携を強化する狙いがある。

2026年10月25日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、米海兵隊員が浄水システムの発電機を始動させている(米海兵隊撮影:ゲージ・コリンズ伍長)
2026年10月23日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、海上自衛隊のUS-2救難飛行艇が離陸準備を行っている(米海兵隊撮影:アイザック・デ・レオン伍長)
2026年10月23日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、米海軍の水兵と海上自衛隊員が、海上で模擬負傷者を救助している(米海兵隊撮影:アイザック・デ・レオン伍長)
2026年10月23日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、米海軍の水兵が「多数傷病者事案(Mass Casualty Incident:MCI)」を想定した訓練を行っている(米海兵隊撮影:アルベリング・A・ヘルナンデス伍長)
2026年10月23日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、米海兵隊員が多用途地形対応ローダーを操作している(米海兵隊撮影:ケネス・ガルシア伍長)
2026年10月23日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、米海兵隊員と海上自衛隊員が「飛行場被害復旧(Airfield Damage Repair)」訓練を行っている(米海兵隊撮影:ジェイス・グラツィアーノ伍長)
2026年10月23日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、米海兵隊員が遠征航空管制システムの拠点を設置している(米海兵隊撮影:ケネス・ガルシア伍長)
2026年10月21日、日本で実施した「リーパー27」演習中、米海兵隊と航空自衛隊の複数の航空機が太平洋上空で編隊飛行を行っている(米海兵隊撮影:ジュリアン・エリオット=ドルアン二等軍曹)
2026年10月21日、日本で実施した「リーパー27」演習中、米海兵隊と航空自衛隊の複数の航空機が太平洋上空で編隊飛行を行っている(米海兵隊撮影:ジュリアン・エリオット=ドルアン二等軍曹)
2026年10月21日、日本で実施した「リーパー27」演習中、米空軍のF-22「ラプター」戦闘機が太平洋上空を飛行している(米空軍撮影:カリーナ・ロペス空軍一等兵)
2026年10月21日、航空自衛隊の三菱F-2戦闘機が、日本の築城基地から離陸している。同機は、米空軍のF-22「ラプター」戦闘機とともに「リーパー27」演習に参加する予定(米空軍撮影:フランシスコ・ウエルタ空軍一等兵)
2026年10月21日、航空自衛隊のF-2戦闘機が、「リーパー27」演習に参加するため、日本の築城基地から離陸している(米空軍撮影:フランシスコ・ウエルタ空軍一等兵)
2026年10月21日、日本で実施した「リーパー27」演習中、米空軍のKC-135「ストラトタンカー」空中給油機が、航空自衛隊の小牧基地に駐機している(米空軍撮影:カリーナ・ロペス空軍一等兵)
2026年10月21日、岩国航空基地(日本)で実施した「リーパー27」演習中、無人システムの実演訓練において、米軍の無人水上艇「タイフーン」(手前)が迎撃技術を披露している(米海兵隊撮影:アイザック・デ・レオン伍長)
2026年10月21日、フィリピン海で実施した「リーパー27」演習中、米海軍、海上自衛隊、オーストラリア海軍、カナダ海軍、フランス海軍の5隻の艦艇が、洋上で隊列を組んで航行している(米海軍撮影:アーロン・ハロ・ゴンザレス二等兵曹)
2026年10月21日、フィリピン海で実施した「リーパー27」演習中、米海軍のタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「チャンセラーズビル」(CG 65、手前)、海上自衛隊のこんごう型護衛艦「こんごう」(DDG 173、中央)、米海軍のニミッツ級航空母艦「セオドア・ルーズベルト」(CVN 71)が、洋上で隊列を組んで航行している(米海軍撮影:アーロン・ハロ・ゴンザレス二等兵曹)
2026年10月20日、海上自衛隊八戸航空基地で実施した「リーパー27」演習中、米空軍の石油・燃料・潤滑油(POL)担当要員が、航空自衛隊員とともに「ホットピット給油」作業を行っている(米空軍撮影:ギャビン・ハミード上級空兵)
2026年10月21日、海上自衛隊八戸航空基地で実施した「リーパー27」演習中、米空軍のF-35A「ライトニングII」戦闘機が、エンジンを停止させずに地上で燃料を補給する「ホットピット給油」を終え、離陸している(米空軍撮影:ギャビン・ハミード上級空兵)
2026年10月20日、陸上自衛隊の軽装甲機動車が、「リーパー27」演習に参加するため、岩国航空基地に到着している(米海兵隊撮影:ケネス・ガルシア伍長)
2026年10月19日、日米共同軍事演習「リーパー27」の開幕式を、日本の石垣島で正式に開催した(米空軍撮影:トリスタン・トゥルーズデル三等軍曹)
2026年10月16日、米海兵隊員が「リーパー27」演習への参加に向け、地上・航空任務対応レーダー(AN/TPS-80 G/ATOR)をトレーラーに積載している(米海兵隊撮影:ガブリエル・デュラン二等軍曹)
2026年10月17日、日本の沖縄県那覇市で、米海兵隊員が「リーパー27」演習への参加に向け、地上配備型対艦ミサイルシステム(NMESIS)を航空自衛隊のC-130輸送機に積み込んでいる(米海兵隊撮影:カミラ・ガリベイ伍長)