日米共同統合演習「キーン・ソード27」が10月19~29日まで11日間実施している。今回の演習は、九州や南西諸島を主な舞台とし、日米合わせて約5万7千人が参加する。
演習規模は同シリーズで過去最大となった。日本の南西諸島防衛を想定した実戦的な訓練と位置付け、初めての試みも相次いでいる。
キーン・ソードは1986年に始まり、約40年にわたって続けられてきた。今回は自衛隊約4万5千人、米軍約1万2千人が参加し、過去最大の規模となった。例年参加しているオーストラリア、カナダに加え、フランス、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、フィリピンの5か国が初めて参加している。
今回の演習で特に注目するのは、ミサイル部隊の展開だ。米海兵隊は、台湾から約110キロに位置する沖縄県・与那国島に、地上発射型対艦ミサイルシステム「NMESIS(ネメシス)」を初めて展開した。同システムは、射程約185キロの対艦ミサイル「NSM(海軍打撃ミサイル)」を搭載し、無人遠隔操作に対応する車両を用いる。
また、海兵隊の短距離防空システム「MADIS(マディス)」も組み合わせ、対空脅威への対処能力を高める。
さらに、台湾から約275キロの石垣島には、高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」を展開した。台湾に近接する島々で米軍の対艦・防空能力や長射程火力の運用を訓練することで、南西諸島周辺の抑止力強化を図る狙いがある。
陸上自衛隊も今回、射程約1千キロとされる長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」を熊本県の配備先から長崎・佐賀県境の大野原演習場に展開させ、標的を定める一連の手順を確認した。加えて、「88式地対艦ミサイル」や「03式中距離地対空誘導弾」を与那国島や石垣島に移動させ、島嶼(とうしょ)部における対艦・防空態勢の構築を訓練している。
演習内容も従来の海空戦や水陸両用作戦にとどまらない。今回は、宇宙領域での情報共有やサイバー攻撃への対処、電磁波を利用した妨害などの脅威に対する日米共同の対応訓練を大幅に拡充した。陸海空に宇宙、サイバー、電磁波領域を加えた「全領域作戦」を念頭に、日米の連携を強化する狙いがある。






















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