欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は今週、ロシアによるウクライナへの攻撃を非難し、凍結されたロシア中央銀行資産から生じた収益14億ユーロを、ウクライナ支援に充てると表明した。
ロシアとウクライナの間では最近、弾道ミサイルやドローンを使った相互攻撃が増えている。なかでもロシアによるウクライナへの空爆は、ここ数週間で一段と激しさを増している。
フォン・デア・ライエン氏は5日、Xに「またしても、ロシアによるウクライナへの空爆と、恐ろしい残虐行為の知らせで一日を迎えた。ロシアは、自らがもたらした破壊の代償を払わなければならない」と投稿した。
そのうえで、凍結されたロシア資産から得られた収益14億ユーロについて、「ロシアによる違法な戦争に抵抗し続けるウクライナを支援するため」に活用すると表明した。
これに先立ち、ロシアは弾道ミサイルとドローンでウクライナの首都キーウとその周辺地域を攻撃した。この攻撃で少なくとも17人が死亡し、44人が負傷した。
ロシアはここ数週間、ウクライナへの攻撃を強めており、複数の民間施設も被害を受けている。今年夏以降、ロシアによる空爆は一段と頻繁になっている。
専門家は、ウクライナで弾道ミサイルを迎撃できる防空システムや迎撃ミサイルが深刻に不足していることも、攻撃が激化している背景の一つだとみている。
ロシアが2022年にウクライナへの全面侵攻を開始した後、欧州連合(EU)は、EU域内にあるロシア中央銀行の資産を凍結した。
資産そのものは現在も凍結されたままだが、そこから生じる収益はウクライナ支援に活用されている。
欧州委員会によると、凍結されたロシア資産からこれまでに約80億ユーロの収益が生じている。今回の14億ユーロは、EUがウクライナ支援に充てる最新の資産収益となる。
14億ユーロのうち、95%にあたる13億3千万ユーロは、直接的な軍事支援として提供されるのではなく、「ウクライナ融資協力メカニズム(ULCM)」を通じて拠出される。
この資金は、主要7カ国(G7)とEUの枠組みに基づき、ウクライナが受けた融資の元利返済を支援するために使われる。
残る7千万ユーロは、EUの域外における軍事・防衛支援の枠組みである「欧州平和ファシリティ(EPF)」を通じて拠出され、ウクライナへの軍事支援に充てられる。
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