THE EPOCH TIMES

東京・隅田川 水辺観察と親子でハゼ釣り

2010年12月03日 07時00分
 【大紀元日本12月3日】「わー、釣れた」と歓声を上げて目を輝かす子供たち。

 11月28日の午前、東京都内を流れる隅田川の河畔で台東区主催のイベント「第18回 隅田川ハゼ釣りと水辺観察」がおこなわれた。

 当日は爽やかに晴れた晩秋の日曜日で、浅草に近い、隅田川の言問橋から桜橋の間の会場は多くの参加者で賑わった。なかでも多かったのは、小さな子供を連れた家族での参加者。桜橋近くのイベント本部で受付をすませ、釣餌のイソメをもらうといよいよハゼ釣りの開始である。

 隅田川で釣れる魚は、東京ではてんぷらのタネとしてよく知られたマハゼのほか、セイゴ(スズキの幼魚)やボラなどがある。

 一度にたくさん釣れることから「ハゼ一束(100匹)」という言葉もあり、俳句では秋の季語に数えられるマハゼだが、この日は潮の具合があまり良くないこともあってか、釣れた数は多くはなかった。ただ、釣れるマハゼは体長12~15センチほどの良型が多いため、魚が餌に食いついたときのアタリ(手ごたえ)はなかなかのものだという。

 このイベントの協力団体の一つで、子供たちへの釣り指導もおこなっている台東区釣魚連盟会長の古川建一さんは、イベントの意義について次のように語った。

 「親子のふれあいを大切にして、家族なごやかに釣りを楽しむことはとてもいいことですね。子供たちには、こうした体験を通じて、水や自然を大切にする心を学んでほしいと願っています」

 隅田川は、終戦直後から昭和20年代の前半までは水質が非常に良く、夏には水泳をしながら魚や貝を獲って食べたという地元のお年寄りの話も聞く。しかし高度経済成長期に入り、周辺の工場や家庭から廃水や汚水が未処理のまま垂れ流されたため、隅田川は悪臭を放ち、生物の棲めない「死の川」になった。その臭いは、川の上を通過する電車の車内にまで漂ったという。

 昔のように清らかな隅田川に回復させたいという行政や地域住民による長年の努力が実を結び、川に魚が戻るなどの水質の改善が見られたのは、10年ほど前からだと古川さんは言う。今では悪臭を放つこともなくなった隅田川の岸辺に親水テラスが設けられ、人々が安全に川とのふれあいを楽しめるようになっている。

 同日のイベントでは、台東区環境課による子供たち向けの水辺観察会も催された。参加した子供たちは、水質を検査する試薬の色の変化を見つめたり、隅田川に生息するフジツボなどの生物が水の浄化に役立っているという説明を聞いて興味深そうに観察するとともに、油のついた食器は紙で拭いてから洗うなど家庭でできる水質改善の努力について耳を傾けていた。

 同イベントの主催者である台東区によると、この日のハゼ釣り参加者は605人。ハゼ釣りや水辺観察のほか、岸辺のゴミを拾うなどの清掃活動もおこなわれた。

 
数は少ないが体長14センチほどの大型のハゼが釣れる(写真=大紀元)

「フジツボは水をきれいにしてくれるんだって」と興味深そうに観察する子供たち(写真=大紀元)

お父さんとの釣りは、良い思い出になったかな(写真=大紀元)

ハゼ釣り会場となった言問橋付近(大紀元)

(牧)
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