予想より早期に合意も、米中通商協議でトランプ大統領

2019/09/26
更新: 2019/09/26

[ニューヨーク 25日 ロイター] – トランプ米大統領は25日、中国との通商合意が予想よりも早期に実現する可能性があるとの考えを示すとともに、中国は牛肉や豚肉など大量の農産品を米国から購入しつつあると述べた。

トランプ氏は、記者団に対し「中国は合意を切望しており、皆が考えているよりも早い時期に合意に至る可能性がある」と語った。

安倍晋三首相との会談後、記者団に対し、中国は配慮しており「自身も中国に配慮した」とし、中国と通商合意を得られる公算は大きいと述べた。

トランプ氏は、中国が合意を望む理由として「彼らは雇用を失いつつあり、サプライチェーンは地獄に向かっている。企業は米国など他の多くの場所へと中国から撤退を進めている」と指摘した。

一方で、米国は「関税措置により数十億ドル」を得ていると述べた。

さらに「中国は米国産農産物の購入を再開しつつある」と明らかにし、「牛肉や他の多くの品目が含まれる。豚肉も大量になる」と語った。

また「中国は合意を望んでいる。問題はわれわれが合意したいかどうかだ」と指摘した。

トランプ大統領は前日の国連総会での演説で、中国の通商を巡る慣行を非難し、米中通商協議で望ましくない合意は容認しないとの強硬な姿勢を改めて鮮明にしていた。[nL3N26F42Z]

これを受け中国の王毅外相は24日、中国政府は世界の覇権を追求する意図はないと反論。同時に、来月予定される米中の閣僚級通商協議が好結果につながることに期待感を示すとともに、米中両国は対立を回避し、互恵的で諸外国の利益にもなる協力を行うべきと訴えた。[nL3N26G0MD]

米中通商協議に関し、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は25日、記者団に対し、両国は対話を続けており、中国代表団は10月初旬に再びワシントンを訪問すると表明。「現時点では信頼を醸成し誠意を示したい。実際にそうしたことが行われている」と述べた。

その上で「トランプ大統領は望ましいディール(取引)を得たいと考えている。望ましい合意が得られなければ、関税措置は解除されない」と語った。

*内容を追加しました。

Reuters
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