米議員、中国鳳凰衛視への放送禁止法案を提出

2020/04/27
更新: 2020/04/27

テッド・クルーズ米上院議員(共和党、テキサス州)は、中国当局のバックアップを受ける香港メディア、鳳凰衛視フェニックスTV)の国内放送を禁止する法案を議会に提出する予定だ。米メディア「ワシントン・フリー・ビーコン」が4月24日、報じた。

報道によると、クルーズ議員は、中国共産党が米国の法律上の抜け穴を悪用して、米国民に共産党の価値観を植え付けようとしていると指摘した。議員は「共産党の官製メディアであるフェニックスTVは、メキシコにある電波塔を使って、米国に向けて中国語で政治的なプロパガンダを行っている」と語った。

中国当局とつながりの深い米投資会社、H&Hキャピタルは2018年、メキシコのラジオ局「XEWW AM」を買収した。その後、「フェニックスTVは外国の政治プロパガンダの流布を禁止する米国の法律を迂回して、同ラジオ局のスペイン語番組を『中国語番組』に切り替えた。このため、米カリフォルニア州南部の住民は、共産党の洗脳宣伝を耳にした」

法案は、米連邦通信委員会(FCC)に対して、放送言語を変更しようとする報道機関に対して、放送ライセンスを取り消すなどの内容を盛り込んだ。

フェニックスTVは、同局の系列局がFCCライセンスを申請した後、米国とメキシコの国境にあるバハ・カリフォルニア州ティフアナ近郊の電波塔を占拠し、中国語で共産党のプロパガンダを開始した。

クルーズ氏は「中国共産党は毎年数十億ドルを投じて報道機関を買収し、情報戦を展開してプロパガンダを拡大している。全体主義体制にとって不都合な真実を白塗りしている」と述べた。

議員は2018年、FCCに対して、XEWW AMに放送許可証を発行しないよう呼びかけた。H&Hキャピタルの大株主の一人、ビビアン・ホー(Vivian Huo)氏は米国籍だが、中国北京市の出身でいくつかの中国政府系メディアで勤務した経歴がある。議員は、H&HキャピタルによるXEWW AM買収案で、フェニックスTVが最大の恩恵を受けると警告した。同買収案をめぐって、H&Hキャピタルが提出した申請資料にフェニックスTVに関する内容はなかったが、登録した住所がフェニックスTVの米国支社が保有する建物のものだった。

一方、共和党議員はこのほど、中国当局の支配下にあるフェニックスTVに批判を強めている。同放送局の女性記者は、4月6日にホワイトハウスで開かれた記者会見で、トランプ米大統領に対して、中共肺炎(新型コロナウイルス感染症)をめぐって、中国当局と協力するのかと誘導し、質問を繰り返した。これを受けて、クルーズ議員らは、敵対政権のメディアの記者証を取り上げるようホワイトハウスに提案した。

(翻訳編集・張哲)

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