中国 メーカーは「作動条件に達せず」と説明

1000万円超の中国EVが衝突・大破 エアバッグ無反応

2026/10/27
更新: 2026/10/27

何度も衝突を繰り返し、最後は横転。廃車になるほど大破し、運転手は一時意識を失った。

それでも、命を守るはずのエアバッグは一つも開かなかった。中国で起きたEV事故が大きな波紋を広げている。

江蘇省南京市で10月15日、男性が運転する中国EVメーカー「小鵬汽車(シャオペン)」のX9が縁石に衝突。その後、街路樹や電柱に次々とぶつかった。

車体前部は激しく損傷し、保険会社は修理する価値がないとして廃車を勧めた。

男性が説明を求めると、販売店は「エアバッグの作動条件を満たしていなかった」と回答。

これに男性はあきれ果て、「時速87キロで衝突したのに、エアバッグを開かせるには、ぶつかる場所まで選ばなければならないのか」と怒りをあらわにした。

ちなみに、この車は2024年に購入したもので、価格は日本円で1000万円を超える高級EVだった。

メーカー側は走行データなどを分析し、事故当時は手動運転で、運転手がアクセルを踏み続け、ハンドルを急操作していたと説明。衝突の衝撃はエアバッグの作動条件に達していなかったとした。

何度も衝突して横転し、廃車になるほど大破したにもかかわらず、「エアバッグの作動条件を満たしていなかった」というメーカーの説明に、男性は到底納得していない。

メーカーは車載コンピューターの部品を取り外して検査することを提案するも、メーカーへの不信感が強い男性はデータ改ざんを恐れ、自費での第三者機関による検査を求めている。

この事故は江蘇テレビのニュース番組「零距離」でも報じられ、大きな反響を呼んだ。

中国の大手メディア「澎湃新聞」も、話題づくりに熱心な一方で肝心の安全性を軽視しているとメーカーを批判し、第三者による公正な検証を求めた。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!