中国共産党 省・閣僚級以上の高官73人を取り調べ対象に 1~9月

2026/10/27
更新: 2026/10/27

中国共産党中央規律検査委員会・国家監察委員会は10月27日、2026年1~9月に省・閣僚級以上の高官73人を正式な取り調べ対象としたと発表した。全国の立件総数は80万件に上った。

中国共産党の公式発表によると、全国の規律検査・監察機関は今年1~9月、省・閣僚級以上の幹部73人を取り調べ対象とした。北京で開催中の中国共産党中央委員会第5回全体会議(5中全会)は、「全面的かつ厳格な党内統治」をテーマに掲げている。第21回党大会を前に、粛清がさらに広がるかどうかに注目している。

党中央規律検査委員会・国家監察委員会は10月27日、公式サイトで、全国の規律検査・監察機関が今年1~9月に計80万件について正式な取り調べを始めたと発表した。対象となった幹部は、省・閣僚級以上が73人、庁・局級が4203人、県・処級が3万4千人、郷・科級が11万4千人だった。村の党支部書記や村民委員会主任の現職や経験者も7万9千人に上った。また、贈賄の疑いで2万9千人を取り調べし、このうち3020人を検察機関に送致した。

昨年1~9月に正式な取り調べを始めたのは計78万9千件だった。対象となった幹部は、省・閣僚級が90人、庁・局級が3704人、県・処級が3万1千人、郷・科級が10万6千人だった。村の党支部書記や村民委員会主任の現職や経験者は7万2千人だった。

今年1~9月に取り調べ対象となった省・閣僚級以上の高官は、前年の同じ時期より減った。ただ、2023年以降、多くの高官が相次いで失脚しており、その影響が続いている。

中央委員の相次ぐ失脚 全会の出席状況にも注目

第20期中央委員会は、発足時には中央委員205人、中央候補委員171人で構成していた。アメリカのシンクタンク、アジア・ソサエティ政策研究所がこのほど公表した報告書によると、5中全会の出席者は約291人にとどまるとみられる。この場合、出席率は77.4%となり、毛沢東時代が終わって以降の中央全会で最も低くなる見通しだ。

党の理論誌『求是』は10月15日、習近平中共党首が今年1月12日に第20期中央規律検査委員会第5回全体会議で行った演説を掲載した。習近平は反腐敗の取り組みについて、「一刻たりとも止めず、一歩たりとも退いてはならない」と強調した。さらに、「誰であろうと、どれほど地位が高かろうと、どれほど貢献が大きかろうと、腐敗に手を染めた者は決して容赦しない」と述べ、厳しい取り締まりを続けるよう求めた。

取り締まりの政治的狙い 専門家が指摘する権力と腐敗

政治評論家の陳破空氏は、大紀元の取材に対し、年初の演説が5中全会の直前に『求是』に掲載された意図について分析した。習近平が続投と政権の長期化への意欲を示すとともに、自身に反対する勢力を排除する姿勢を示したものだとしている。「自分に従わない者は、誰であれ粛清によって従わせるということだ」と述べた。

中央規律検査委員会で文書の起草に携わった王友群氏は、大紀元への寄稿で、中国共産党の腐敗は体制そのものに根差していると指摘した。一党独裁体制の下では、立法・法執行・司法に加え、政策の決定から実行、監督まで、全てが党の管理下にあるという。警察・検察・裁判所・司法行政も同様だ。党が権力を行使し、その使い方を監督する立場も兼ねているため、監視が十分に働かず、腐敗が繰り返され、広がり続けると論じた。