「ファー・イースタン・エコノミック・レビュー誌(FEER)」6月号、中国で販売禁止

2005/07/07
更新: 2005/07/07

【大紀元日本7月7日】中国政府は、

「ファー・イースタン・エコノミック・レビュー誌(FEER)」(Far Eastern Economic Review)6月号の中国販売を禁止した。この決定に対して、FEER誌編集者は、「新聞と言論をコントロールする中国政府の政策が変わっていないことを反映した」と述べた。VOA放送6月29日の報道が伝えた。

事件の発端は、海外中国人作家・張戎さんとその夫が、最近共同で出版した本「Mao: The Unknown Story」(「毛沢東: 知られざる事実」)にあった。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、この本が毛沢東氏の1949年ー1976年執政期間中に犯した罪状を暴露したと報じた。今年のFEER6月号には、前タイムズ駐極東地域記者Jonathan Mirsky氏がこの本のために書いた書評が掲載された。

中国図書輸出入総公司が、FEERの出版者ダウ・ジョーンズ社(Dow Jones)に、6月号には「毛沢東:知られざる事実」の書評が掲載されたため、中国大陸への輸入ができないと通知した。

FEERの編集者Hugo Restall氏によると、「この雑誌の中国での発売部数は極めて少なく、一般には高級ホテルでしか購入できない、また読者は主に中国にいる外国人である。中国政府がFEER 6月号の中国上陸を禁じるのは、一つには毛沢東氏への評価は中国で依然として敏感な話題であること、もう一つは外国出版物を厳密にコントロールする中国政府の策略があるからである。」Hugo Restall氏はまた、中国は改革開放が実行されて20年の歳月が経ったが、中国本土に言論と出版の自由がない状況は根本的には変っていないと批判した:「中国政府は経済上、利用価値のある出版物に対し、中国入りにある程度の自由を与えた。例えば、ウォール・ストリート・ジャーナル紙である。しかし、政治上敏感な内容になると、中国当局の政策は、毛沢東時代と比べて、真の進歩が見られない。」

Hugo Restall氏は、今回の販売禁止事件で、雑誌の出版方針を変えることはありえないとコメントした。「販売禁止となったのは、実は一種の名誉だと認識している、こういう事件が多ければ多いほどよい、なぜならば、私たちの雑誌には、たいへん意味深い内容が掲載された証明になるからだ」とHugo Restall氏が述べた。

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