ブッシュ米大統領、最高裁長官にロバーツ判事を指名

2005/09/05
更新: 2005/09/05

【日本大紀元9月5日】ブッシュ大統領は五日、連邦高裁判事で保守派ジョン・ロバーツ氏(50)を、三日に死去した米連邦最高裁長官ウィリアム・レンキスト氏(80)の後任として指名した。今年二人目の最高裁判事の指名。連邦最高裁の保守派主導をねらうブッシュ大統領にとっては絶好のチャンス。最高裁の秋期開廷がはじまる10月3日の前に承認するよう、上院に求めた。

連邦最高裁は九人で構成されており、保守派が三人、リベラル派が四人、中道派が二人。米初の女性判事、中道派のサンドラ・デイ・オコーナー氏(75)が今年七月に辞任し、亡くなったレンキスト氏を入れて、連邦最高裁に二人の欠員がある。オコーナー氏の後任者として、ブッシュ大統領は既に連邦上訴裁法官・保守派のジョン・ロバーツ氏(50)を指名した。

ロバーツ判事は大統領執務室でブッシュ大統領と肩を並べ「大統領が寄せてくれた信頼は身に余る光栄」と述べた。

ブッシュ大統領は「ロバーツ氏は清廉高潔の人物で、生涯を通じて他者への尊敬の念や忠実さというものを鼓舞した」と述べ、「優れた業績があり、たぐい希なキャリアを持ち、他者への善意と思いやりにあふれる人物」と高く評価した。

ロバーツ判事の指名は、保守派のクリスチャンが共和党の主流を占め、宗教的信条を政治運動に反映するようになってから最初のものであり、脳死などの判定を巡る論議で宗教的な見解を立法化するものとして注目されている。

7日(日本時間)に予定されたロバーツ判事の公聴会が宗教領域にふれる見込みが高いが、保守派判事の指名を警戒している民主党は、レンキスト氏の死去とハリケーンの被災者問題処理という理由で公聴会の一週間の延期を呼びかけている。

関連特集: