香港民主派:民意による普通選挙実施を求めるデモと集会

2005/11/02
更新: 2005/11/02

【大紀元日本11月2日】香港民間人権陣営、民主促進派メンバー100人あまりが10月30日午後、大会堂から政府本部までデモ行進し、集会では、中国共産党主導で香港政府がこのほど提出した政治改革法案は民主主義を鳥かごに封じたと批判、2007年と08年に民意を反映する普通選挙が実施できるよう呼び掛けた。

民間人権陣営の関係者は「これまで香港市民は普通選挙を要求し続けてきたが、香港政府は民意を完全に無視してきた。我々は引き続き、不透明な選挙制度の廃止と民主的な普通選挙の実施を求めていく」と表明した。

デモ参加者らは23個の鳥籠を手に、22個の中には「民主」と書かれ、1個には自由の女神像が置かれた。中国共産党に制御される鳥籠式の民主と香港住民の自由や基本的権利を脅かす香港基本法第23条(反国家的行為・組織を禁ずる法律)を象徴している。

参加者らが持参した鳥籠(大紀元)

集会には十数人の民主促進派の立法会議員が発言され、市民による民主選挙を勝ち取ることを誓い、香港市民に民間人権陣営が主催する12月4日の抗議デモに参加するよう呼び掛けた。

立法会議員の劉慧卿氏は「中国共産党駐香港の官僚は立法会議員らに圧力をかけ、今回の政治改革法案を無理矢理成立させた。こうした中国当局のやり方に、多くの議員は怒りを抑え、反対する声を上げる勇気がない。一方、香港政府は中国当局の指示通りに低姿勢に行動している」と法案通過の内幕を暴露した。

香港特別行政区トップの曾蔭権・行政長官は、中国共産党の影響で、香港市民が要求している普通選挙に非常に消極的だったが、しかし、彼が本年訪米する際に、自分は民主派であると偽り、「普通選挙の実行には賛成するが、決定権は中国当局にある」と責任逃れの発言をし、政治改革法案が香港の民意ではないのにもかかわらず、市民が法案に賛成していると米国政府に伝えた。

こうした曾蔭権・行政長官の言動不一致な政治行動に、民主党代表・李永達氏や、張超雄議員、李卓人議員、郭家麒議員、梁国雄議員などが集会で痛烈に批判した。

香港市民の訴求(大紀元)

梁国雄議員は「曾蔭権氏は、香港市民の血税を使い、中国共産党と連携して、香港人を食い物にし裏切り続けている。あるとき彼は、『中国共産党に服従しなければ、政府運営がさらに妨害される』と本音をもらしたが、それはマフィアと同じ作法ではないか。私は確かに心細く感じるときはあるが、しかし民主のために、戦いを絶対にあきらめない」と決意を語り、「香港市民が求めるものは、屈辱ではない。尊厳のために奮闘が必要」と語り、市民に12月4日の抗議デモに参加するよう呼び掛けた。

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