日本製化粧品事件:上海支社に抗議者が殺到、中国での販売一時停止

2006/09/23
更新: 2006/09/23

【大紀元日本9月23日】中国国家質量検験検疫総局・品質監督部門は先週、日本製化粧品「SK-Ⅱ」ブランドの9品目から、使用禁止のクロムおよびネオジムが検出されたことを発表した。22日、販売代理店のP&G上海支社は、抗議する消費者が殺到し、同社入り口のガラスが破壊され、けが人が出た模様。P&G社は同日、中国での販売活動は一時停止すると決めた。

上海の新民ネットによると、同日午後2時ごろ、淮海中路にあるP&G上海支社に十数人の抗議者が同社の入り口を囲んだという。殺到した抗議者の殆どが女性で、抗議する際に1人の男性は足で扉のガラスを強く蹴り、さらに手で破りかけたガラスを徹底的に破壊したという。

また、新民夕刊によると、記者が現場に駆けつけた時に、砕けたガラスの破片は片付けておらず、床に散乱しており、P&G社には人影もなかったという。

この暴力事件後、P&Gは同日、中国での販売活動を一時停止すると発表した。

中国当局が15日に「SK-Ⅱ」から使用禁止物質が検出されたと発表して以来、事件は日増しに激化、2001年以来日中貿易間最大の摩擦になる可能性の様相を呈している。インターネット上「SK-Ⅱ」を批判する記事が多く見られ、「SK-Ⅱ」の中国での広告塔である有名な香港芸能人・劉嘉玲(リュー・ジァリン)も飛び火しており、消費者から不正宣伝であると告訴されているという。

今回の件について、製造元の日本P&G(マックスファクター)社は、同社のネットサイトにて、中国側の発表された成分は原材料として「SK-Ⅱ」製品に配合していないとし、同社は製品の品質および安全性を重視し、開発・製造において、厳格な安全性試験を行った上で販売していると発表した。

専門家の分析によると、今回の「SK-Ⅱ」事件は、これ以前の茶、さんまなどの事件も含めて、日本政府が最近実施した新しい食品基準に対する、中国当局の報復の行動であるという。

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