中国四川省広安市暴動事件続報:抗議する住民、当局の対応に怒りの声

2006/11/15
更新: 2006/11/15

【大紀元日本11月15日】四川省広安市で11日、警察と一般市民の間で大規模な衝突事件が勃発、翌12日午前2時、広安市第二医院前に群集が集結し抗議行動をしたため、当局は武装警察と公安を治安出動させ、鎮圧した。12日未明、広安市内は緊張状態にあり、武装警察が軍用車両と装甲車で市内を巡回制圧、一般市民に「法規を遵守するように!路上で逗留し立ち止まることを禁止する!」と街頭宣伝した。同日午後6時半、警察側は今回の事件に対して犯人と首謀者を特定しようと調査を開始した。事件の舞台となった病院は、既に診察を中止しており、学校は閉鎖され、学生は校外へ出ることを禁じられている。ラジオ「希望の声」が伝えた。

米国VOA放送は、広安市民の声として「現在、公安部隊の多くが街に繰り出し、武装警察が鎮圧を始めた。警察車両、武装警察車両、防弾車両が走行し、数十人が一隊で街路を巡回している。戒厳令下であるため、人々の多くは、立ち止まったり、座り込んだり、外出を公安当局により制限された。学校側も校門を閉じて、学生の外出を禁止した」と緊張した現地の状況を伝えた。また別の市民は「市民たちが、外部に対して市内状況を伝えることも地元当局に禁止された」と伝えた。

事件の発端は、病院側の医療過誤で男児が亡くなったことだ。農薬を誤飲した男児(4)が11日、第2人民病院に救急搬送されたが、医師は胃内部の洗浄に800元を要求したが、父親には200元しか所持金がなかった。父親は、「すぐに家に戻って金を取ってくるので、すぐに胃の洗浄をしてくれ」と医師に迫ったが、決局医師はこれに同意せず、点滴だけに止まった。二時間後に男児は死亡、男児の親は病院側に賠償を求めたが、病院側が提示した賠償金はわずか500元(約7400円)だった。親の抗議に同情した一般大衆が憤激し、11日に市民約2千人が病院前で抗議を行い、医院の正面窓ガラスと施設の一部を破壊した。警察車両3両を焼き討ち、1両を横転させた。この衝突で、学生3人、警察官1人が死亡、多数が負傷した。
群集の行動は、地元メディアの報道が捏造であることを物語っていた。暴動が勃発した翌12日、広安市政府は現地のテレビ局を通して、「搬送した男児は救急治療中に死亡…担当医師は尽力したがなすすべがなかった…医療事故ではなかった…公安当局は、群集を煽動した首謀者らを特定中」と報道したため、さらに民衆の怒りを買った。

民衆らはラジオ「希望の声」現地記者の取材に応え「人殺しを見つけなければならない。真実が隠蔽されており、病院側も隠し事をしている。彼らは事件の性質を変化させ、事故調査委員会まで成立させている。テレビ報道では、男児は救急治療中に死亡し、医療事故でないと言っている!」「人情に厚い人ほど、こういった時に激高してどうしていいか分からなくなる。民衆が替わって記者を探し出し、真実の報道をさせる。医院はあの時、胃の洗浄をせずに男児を死亡させ、しかも遺体を戸外に放置した!農村の人たちは皆、金がなくて困窮しているというのに!?」と次々と憤激を口にし、最後に「腹立たしいことに、政府の対応も宜しくない。(政府にとってみれば)本来は小さなことなのだが…男児の賠償金は、数十万元でもいいはずだ。現在の住民暴動の様を見てみろ!数千万元の経済損失ではきかないだろうが!」と当局の対応を批判した。

現場に治安出動し封鎖する武装警察

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