中国企業による米航空機メーカー買収、業界が差し止め申請

2012/07/20
更新: 2012/07/20

【大紀元日本7月20日】破産申請中の米航空機メーカーのホーカー・ビーチクラフト社が中国企業による買収に合意したことを受け、米国際機械技術者協会らは16日、米国経済と国家の安全を脅かしかねないとして、米破産裁判所に買収の差し止めを申請した。

ホーカー・ビーチクラフト社は軍用輸送機とビジネスジェット機を製造している。今年5月、経営難によりニューヨーク州の裁判所に連邦破産法11条の適用を申請していた。

一方、中国の航空会社「北京卓越航空工業」は17.9億ドルで買収に乗り出した。同社は半官半民の企業で、北京市共産党委員会が40%の株を保有している。

ホーカー・ビーチクラフト社の技術は軍事産業に転用できるため、この買収は強い関心を集めている。米の業界専門家は、取引の裏は非常に複雑だと指摘した。17.9億ドルの買収金について、「非常に豪快な提示」であり、政治的理由から、米国政府の許可が下りない可能性が指摘された。

同協会らは16日に共同声明文を発表、裁判所に買収の差し止めを求めたことを明らかにし、連邦監察機構による詳細な審査を求めた。

同協会のブフェンバーガ会長は、この買収案は米国の経済と国家安全を脅かす恐れがあると述べた。

 (翻訳編集・叶子)
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