【大紀元日本10月17日】江蘇省南京市の季建業市長(56)が、重大な規律違反があったとして共産党中央規律検査委員会の取り調べを受けていると、中国メディア各社が16日に報じた。建設事業をめぐって2000万元(3億2000円)を超える汚職の疑いがかけられているという。
中国メディアは同市幹部の話として、今回の取り調べは「想定内のことだ」と伝えた。南京市長在任中、大規模な都市建設が行われ、同市が「大きな工事現場」と化し、市民から不満が出ていた。
さらに、多くの建設事業を同市長と親密な関係にある建設会社が受注したほか、同市長の強い意向で着工した雨水と汚水の分流工事は、効果がないとの分析結果が出されたにもかかわらず、報告書を隠蔽し工事を継続していた。この工事には40億元(約640億円)の費用が注ぎ込まれた。
また、市庁舎にある市長の部屋にはほとんど出勤せず、ホテルのスイートルームで仕事をするなど贅沢を極めた生活ぶりも問題視されている。プライベートでは複数の愛人の存在が明らかになった。
今回の取り調べに先たち、同省トップで、富豪で実業家の朱興良氏が取り調べを受けていた。同市長の問題と関わりがあるとみられている。
同市長は蘇州日報の副編集長、同省揚州市長などを歴任し、2010年1月から現職。
(翻訳編集・高遠)