アカデミー賞、歌曲賞受賞者が香港民主化運動を賞賛

2015/02/25
更新: 2015/02/25

【大紀元日本2月25日】第87回アカデミー賞の歌曲賞を受賞したコモン(Commmon)氏とジョン・レジェンド(John Legend)氏は22日、授賞式のスピーチで香港民主化運動について賞賛と支持の意を表した。両氏はマーティン・ルーサー・キング牧師の公民権運動を描く映画『セルマ(Selma)』の主題歌「グローリー(Glory)」で同賞を獲得。

満場の拍手を浴びた同スピーチでは、映画の歴史的意義に関する言及もあった。1965年のアメリカの公民権運動で、アラバマ州の都市セルマのエドマンド・ペッタス橋でキング牧師が主導したデモ行進が始まった。それより、アメリカ社会で、ようやく人種隔離制度が撤廃され、黒人の公民権と投票権が認められるようになった。

コモン氏は「この橋の魂は、シカゴ南部でより良い生活を夢見みていた少年や言論の自由のために戦うフランスの人々、民主主義を必死で守ろうとする香港の人々とを結びつけてくれた」と述べた。

レジェンド氏は「アーティストの使命は生きている時代を映すことだ。この曲が捧げられた映画は50年前の出来事を描くものだが、今も歌われている。なぜならば、正義を求める行動は今も続いているからだ」と話した。

香港の街頭占拠デモ発起人で香港大法学部准教授の戴耀廷氏は映画「セルマ」の大筋が香港民主化運動に似ていると言い、「黒人たちは真に投票権を持ってこそ初めて真の平等な権利を有するようになった。これは、我々は何年も努力して真の普通選挙を求める目的と完全に一致するものだろう」との見方を示した。

中国国営中央テレビの映画専門チャンネル(CCTV-6)は23日、アカデミー賞の授賞式を放送したが、関連発言を報じなかった。中国各紙も完全に取り上げていない。

『セルマ』は黒人女性監督のエイヴァ・デュヴァーネイ(Ava Du Vernay)氏が2014年に制作したアメリカの歴史ドラマ映画。今年6月に日本で初公開される。

(翻訳編集・王君宜)
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