中国の閲兵式 ロシア韓国など49カ国参加

2015/08/27
更新: 2015/08/27

中国で9月3日に開催予定の「抗日戦争勝利70周年を記念する」閲兵式に、安倍首相や、欧米主要各国の首脳は参列しないことがわかった。ロシアのプーチン大統領や韓国の朴槿恵大統領は出席するという。

中国外交部の張明次官は25日、これまでに49カ国が出席を表明、そのうち30カ国は国家首脳または元首脳であると発表した。

英BBC中国語電子版によると、前出のロシア、韓国のほか、スーダン、ベネズエラ、ミャンマー、ベトナム、チェコなどの国の首脳陣も参加。北朝鮮は金正男総書記の側近で朝鮮労働党中央委員会の主要幹部・崔竜海氏(チェ・リョンヘ)が出席。一方、欧米主要各国の首脳は招待を辞退した。イギリスとフランスは前閣僚を、米、ドイツ、カナダ、欧州連合は駐中国大使を派遣する予定。

日本政府は24日、安倍首相の不参加を発表した。菅義偉官房長官はこの日の記者会見で「国会状況などを基に(そのように)判断した」と述べた。中国政府の発表では村山富市元首相が参列する。

韓国政府は20日、期間中に朴槿恵大統領が訪中すると発表した。

ロイター通信は「欧米主要各国の政府関係者は、領有権問題でますます強硬化する中国政府に対し、閲兵式が(世界に)誤ったメッセージを発信するではないかと懸念している」と報じた。

BBCは「中国政府は今回の式典を通して、戦勝国として戦後秩序の形成を主導したとアピールする狙いだ」と評した。

閲兵式に向けて、首都北京では厳しい警戒態勢が着々と敷かれている。中国政府系メディアによると、22日夜から23日正午ごろまで、リハーサルが行われ、1万人以上の兵士が参加したという。

中国のインターネットでは「閲兵式で抗日戦争に参加した老兵を登壇させるより、退役軍人の処遇をもっと改善したほうがよい」などの辛口コメントもあったが削除されている。中国各地では近年、79年の対ベトナム戦争(中越戦争)に参加した退役軍人が生活苦を訴え、当初約束された就職などの政府保障を求める集団抗議をあいつぎ起こしている。

(翻訳編集・叶子)
 

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