米EU、まず鉄鋼アルミ関税に注力 通商問題段階的合意へ=長官

2018/07/27
更新: 2018/07/27

[ワシントン 26日 ロイター] – ムニューシン米財務長官は26日、米国と欧州連合(EU)当局はまず鉄鋼・アルミニウム関税問題の解決に取り組むとした上で、双方は通商問題全般を巡り、向こう1年間で段階的に合意を固めていくとの見通しを示した。

トランプ大統領は前日、ユンケル欧州委員長と会談し、自動車を除く工業製品に対する貿易障壁の撤廃に向けて取り組むことなどで合意したが、ムニューシン長官はCNBCとのインタビューで「双方が合意の素案で結論に達した」とした上で、今後「本物の合意に至るよう」取り組んでいくと語った。

さらに、米EUはまず鉄鋼・アルミ関税に焦点を置き、「双方で関税をなくす」ことを目指すと表明。問題は「非常に早く」解決する見込みとした。

長官はその後、記者団に対し「農業や化学、医療機器、産業用液化天然ガス(LNG)の分野で合意の素案が出来上がった。これから大きく前進していくだろう」と述べた。全体の交渉が継続する間は米国の自動車関税は棚上げされるとも指摘した。

通商問題については中国とも水面下の交渉を行っているが、欧州との交渉に重点を置いているとした上で「昨日のEUと同様、中国に真剣に変わる気があるのなら、われわれはいつでも中国と交渉を行う」とした。

北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉については「近い将来、原則合意が得られることを期待する」と述べた。

Reuters
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