豪首相、エルサレムをイスラエルの首都と認定すること検討へ

2018/10/16
更新: 2018/10/16

[シドニー/エルサレム 16日 ロイター] – オーストラリアのモリソン首相は16日、エルサレムをイスラエルの首都として認定し、在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移転することを検討すると明らかにした。

トランプ米大統領は昨年12月、エルサレムをイスラエルの首都として正式に認めると発表し、米国の歴代政権が継続してきた政策を転換。パレスチナは強く反発し、中東や欧米諸国からも批判があがった。

オーストラリアは当初、米国に追随することを断固として拒否していたが、モリソン氏は記者団に対して、エルサレムをイスラエルの首都として認めることに「偏見がない(open-minded)」と述べた。一方、パレスチナ国家を支援するというオーストラリアの政策には変更はないとしている。

モリソン氏は、首都がどこかを問うことはタブーとされているが、それにチャレンジする必要があると発言。「2国家共存案で重要なことは、2つの国が隣り合って存在することを認めることだ」と述べた上で、西エルサレムをイスラエルの首都、東エルサレムをパレスチナの首都とするオーストラリアの元駐イスラエル大使であるデイブ・シャルマ氏の提案にオープンであると語った。

「首都の認定や大使館の移動に関して何も決定していない。ただ、同時に、われわれはこの提案にオープンになっているだけだ」と説明した。

シャルマ氏は、2013─17年に駐イスラエル大使を務めた。20日に行われるシドニーの補欠選挙に与党自由党候補として出馬している。

また、イスラエルのネタニヤフ首相は15日、モリソン首相と電話会談した。ネタニヤフ氏は、モリソン氏がエルサレムをイスラエルの首都と正式に認定し、テルアビブにある大使館をエルサレムに移転することを検討していると伝えたと明らかにした。イスラエル首相府が電話会談の内容を公表した。

Reuters
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