米議員、IT大手に暴力コンテンツの迅速な削除要請 NZ乱射受け

2019/03/20
更新: 2019/03/20

[ワシントン 19日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)でのモスクで起きた銃乱射事件で、襲撃の様子がソーシャルメディアでライブ配信されたことを受け、米下院国土安全保障委員会のトンプソン委員長は、情報技術(IT)大手4社に対し、暴力的なコンテンツを迅速に削除するよう求める書簡を送った。

書簡はフェイスブック<FB.O>、アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグル(ユーチューブを運営)、ツイッター<TWTR.N>、マイクロソフト<MSFT.O>の最高経営責任者(CEO)に宛てられたもの。18日付で、19日に公表された。

書簡は、過激な政治思想を生み出すコンテンツをより迅速に削除するよう要請。「有害で暴力的な思想への対応を優先する必要がある」とし、襲撃から十分に時間が経過し、ニュージーランド当局から削除要請があっても、4社のサービスで襲撃の映像は閲覧可能だったと指摘した。

また、この問題について各社に状況説明を求めた。

フェイスブックの広報担当は状況説明を行うと述べた。同社は17日、銃乱射事件発生から24時間の間に、事件の動画を世界で計150万件削除したと発表した。[nL3N2140W7]

マイクロソフトは19日夜、トンプソン委員長の書簡を受け取ったとし、委員長と同委員会などと共に問題に取り組む容易があると表明した。

グーグルは19日、事件発生以来、「襲撃の動画や容疑者をたたえるなど目的で作成されたアカウントを何万も削除した」と明らかにした。事件発生から24時間の間にユーチューブにアップロードされた関連動画の量は前例のない規模で、一時は1秒ごとに1本アップロードされたと説明。暴力的な映像を自動的に拒否する措置を取ったほか、動画掲載日時でフィルターする機能を一時的に停止し、事件の検索結果では信頼できる報道機関による情報を示すといった対応を行ったと説明した。

ツイッターは現時点でコメント要請に応じていない。

Reuters
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