米、ベネズエラ国営石油会社への制裁を強化 近く追加措置も

2019/06/07
更新: 2019/06/07

[ワシントン 6日 ロイター] – 米財務省は6日、ベネズエラ国営石油会社PDVSA[PDVSA.UL]への経済制裁に関し、外国の貿易業者が石油製品の一種である希釈剤をベネズエラに輸出すれば米制裁の対象になる可能性があることを明確にし、PDVSAへの圧力を強めた。

財務省はウェブサイトで制裁に関する文書の変更を通知。石油収入減を通じてマドゥロ政権の資金源を奪うことを狙った制裁を強化した。

PDVSAが生産するのは超重質油のため、これを輸出可能な製品に精製するのに米国から輸入する希釈剤を長年にわたり使ってきた。ただ、1月に米政府はPDVSAを制裁対象に指定したため、同社は米以外の外国からの調達に切り替えていた。

米政権の高官は「現行の制裁に関し、マドゥロ政権がPDVSAを資金源として利用することをなお可能にする潜在的な回避策に対する取り締まりを強化する」と説明。

「文言の変更によって、海外の企業に対し、PDVSAに希釈剤を販売して取引を続けることはリスクを伴い、将来的に制裁対象となる可能性があると通告した」とした。

どの外国企業がベネズエラへの供給を続けているかについては「大きめの国際企業」と述べるにとどめた。

米制裁を受けてベネズエラの石油輸出は5月に17%減少。

同高官は、米政府は数週間内にさらなる経済的措置を取る方針だと述べた。

Reuters
関連特集: 国際