大紀元時報

<新型肺炎>湖北省、診断方法を頻繁に変更「政治的な要素」との指摘

2020年02月21日 16時40分
中国武漢市の紅十字会医院。写真は1月25日撮影(HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)
中国武漢市の紅十字会医院。写真は1月25日撮影(HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)

中国国家衛生健康委員会は2月19日、湖北省で新たに新型肺炎感染者349人を確認し、そのうち武漢市では新たに615人と発表した。中国版ツイッターの微博では、武漢市の新たな感染者がなぜ湖北省の新たな総感染者数より多いのかと疑問が相次いだ。

中国共産党機関紙・人民日報は同日、2月13日から今まで採用していた臨床診断を廃止したためだと説明した。臨床診断とは、ウイルス検査で陽性の結果が出ていなくても、新型肺炎特有の症状の有無で感染しているかどうかを判断する方法だ。

新方式に従い、それまで症状があってもウイルス検査では陰性の患者数を、感染者数から引いた。しかし本来、陰性と判断された人数は累計の感染者数から引くべきだったが、当局は当日の感染者数から引いたため、湖北省全体の総数が武漢市より少ないという現象が起きた。

湖北省の衛生当局、衛生健康委員会は、武漢市を含む省内の5都市の新たな感染確認者628人から、孝感市など10都市のウイルス検査が陰性である279人を引き、「同省の新たな感染確認者を349人」とした。

アメリカの外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は、「診断方法の変更は政治的な要素を排除できない」との見方を示した。

中国当局は2月13日、湖北省トップの蒋超良・党委員会書記を更迭し、後任に応勇・上海市長を充てた。同日、公表された2月12日の同省の新たな感染者数は、前日の1638人から約9倍増の1万4840人となった。

応勇氏が、蒋氏が離任する前に「感染確認されていない症例を感染確認者と合算して、感染拡大の責任を前任者に負わせようとした」との見方がネット上で広がった。

応勇氏が湖北省トップに就任してから、発表される感染者数は徐々に減る傾向にある。この理由は当局が企業活動の再開を急いでいるためだと「フォーリン・ポリシー」は指摘した。浙江省と広東省は最近、隔離措置を緩め始め、市民の外出が少しずつ増えているという。

為替データの提供元であるオアンダ・アジア・パシフィック(OANDA Asia Pacific Pte)の市場アナリストを務めるジェフリー・ハリー氏はブルームバーグに対して、再三にわたって診断方法を変更する中国当局は「人々を混乱させる」と指摘した。「長い目で見れば、各国は中国の旅行制限を延長する可能性もあり、中国経済に打撃を与える」

香港大学のベン・カウリング(Ben Cowling)疫学教授は、「ネイチャー」誌に対して、頻繁に診断方法を変更するのは「異常なことだ」とし、「CT検査という臨床診断を今後、行わなくなる恐れがある」と潜在的な感染者の発見ができなくなると指摘した。

ネットユーザーも「新方式で新しい感染者の数を減らそうとしているだけだ。新しい(省の)トップはこんな芸当ができるとは思わなかった」と批判した。

(翻訳編集・張哲)

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