米、新型コロナ感染者10万人突破 医療現場は深刻な物資不足

2020/03/28
更新: 2020/03/28

[27日 ロイター] – 米国で確認された新型コロナウイルスの感染者は27日に10万人を突破し、死者数は1600人以上に達した。各地の医療現場では人工呼吸器などの医療機器や医療用マスクなどの装備品の不足が一段と深刻化。ニューヨーク、ニューオーリンズ、デトロイトなど患者急増地域の病院からは経験豊富な医療スタッフの不足を訴える声もあがっている。

米国の感染者数は27日に約1万8000人増と最大の増加を記録し、世界で最多の10万3000人超に達した。ロイターの集計によると、死者数は27日夜時点で少なくとも1632人で世界で6番目。1日の増加はこれまでで最大の370人にのぼった。

ジョンズ・ホプキンス大学の集計に基づけば、世界全体の感染者は59万3000人で、死者は2万7198人に増えている。

ニューヨーク地域の医師によると、防護用の装備品が不足しているため、リサイクルやブラックマーケットでの確保も必要になっている。ニュージャージーのある病院の医師は、マスクやその他の防護用品がこれまでの2500ドル程度では手に入らず、闇市場で1万7000ドルを払い、廃屋化した倉庫で入手したと語った。

トランプ米大統領は27日米ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>に人工呼吸器の製造を急ぐよう命じた。[nL4N2BK4GD]

大統領はこれまで「国防生産法」には消極的だったが、感染の急拡大を受けて適用に踏み切った。同法は朝鮮戦争当時に成立し、緊急時に民間企業に物資の生産・調達を命じることが可能になる。

また 議会下院は27日、2兆2000億ドル規模の新型コロナウイルス関連経済対策法案をほぼ全会一致で可決。トランプ大統領が直ちに署名し、法案は成立した。[nL4N2BK4I2]

*情報を追加・更新しました。

Reuters
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