大紀元時報

クルーズ船120日以上停泊 船員の自殺者相次ぐ 中国当局は船員送還を拒否

2020年06月10日 17時49分
クルーズ船120日以上停泊 自殺者相次ぐ 中国船員が帰国求めるも当局は拒否(微博より)
クルーズ船120日以上停泊 自殺者相次ぐ 中国船員が帰国求めるも当局は拒否(微博より)

ウイルス感染症の流行により、数カ月間を船上に留まったままの船員が、世界で15万から20万人いる。精神ストレスにより、自殺者が出ていることが報告されている。 最近、中国船員はネット上で、中国政府に帰国のための手配を求めるが、拒まれていると絶望を示した。

国連国際労働機関が6月8日に発表した報告書によると、ウイルス流行により、世界中で15万から20万人の貨物船やクルーズ船の乗組員が洋上で足止めされている。

6月8日、米ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)の従業員であると自称する中国SNS微博アカウント「Leooo濤」は、すでに洋上に100日以上停泊しており、毎日牢獄のなかにいるような気分だと書き込んだ。

Leooo濤が乗るクルーズ船は「マジェスティ・オブ・ザ・シーズ(Majesty of the Seas)」で、現在、英ドーバーに停泊していて、船内には300人の中国人乗組員がいるという。 

Leooo濤によると、RCIは帰国を手配中だが、中国からの承認が得られないという。これまでに、チャータ便が4度計画されたが、いずれも中国側の上陸許可が下りなかった。6月9日、Leooo濤は「もうあまり期待していない」と書き込んだ。

「フィリピンの同僚は政府専用機で迎えに来てくれて、インドからの同僚は船で帰っていった。米国、英国の同僚も船で迎えが来た」「ウクライナ、ルーマニア、韓国、日本の人々もみんな祖国に帰った。なんで俺たち中国人は親愛なる祖国に帰れないんだ、熱いハグはないの?」

10日現在、Leooo濤の書き込みは削除されている。

また、フィリピン海にとどまっているクルーズ船の中国人乗船員が「助けてほしい」と書き込んでいる。6月5日、微博で「クルーズ船に閉じ込められている」と乗船員を自称するユーザー「tristajoy」は書いた。このユーザーは、中国当局は中国人乗船員が送還されるのを拒んでおり、船員のなかには精神的なストレスで自殺者も出ているとした。

このユーザーが乗船するクルーズ船は、フィリピン海沖で2月上旬から現在まで128日間も留まったままだという。船内では新型コロナウイルスの検査が行われているが、個人防護用品などは所持しておらず、不安を募らせているという。

また、クルーズ船には若い中国人乗船員が200人ほどいて、中国大使館に救助を求めたが、拒否されたという。精神ストレスに悩まされて海に飛び込み自殺した人もいると訴えた。

書き込みは注目を集め、微博では数万回転載されているが、コメントしたユーザの半数は情報の真偽を疑っている。しかし、クルーズ船情報サイトには、長引く洋上に停泊する状態が続いているクルーズ船乗組員が自殺しているとの報道がある。

5月10日の「Cruise Law News」によると、フィリピン海に停泊中のクルーズ船大手RCIの「マリナー・オブ・ザ・シーズ(Mariner of the Seas)号」の乗船員が、船内で中国人乗組員の遺体を発見した。 同サイトによると、この2日間だけで3人目、1週間強で4人目の乗組員が死亡したという。

5月23日付のエコノミスト紙の記事によると、4月、フィリピン政府は周辺海域を航行していたクルーズ船や貨物船は、乗組員の一部にフィリピン人がいれば、外国船籍でも入港を認めると発表した。このため、世界中の貨物船やクルーズ船が、検査を待ちながらフィリピン海に停泊している。

フィリピン沿岸警備隊(PCG)によれば、5月18日時点で、マニラ湾には21隻のクルーズ船が停泊していると発表した。 マニラ湾には数週間にわたり、20隻のクルーズ船が立ち往生している。

TristajoyもLeooo濤と同様に、外国政府は相次ぎ同僚を迎えにきているが、中国は逆に拒んでいるとした。tristajoyの書き込みを見た別のクルーズ船乗船員だと自称するユーザーは、6月6日、「今日は500人以上のフィリピン人とインド人は迎えが来て下船した」と書いた。中国以外の他の国籍の人々は「連日下船」しているという。しかし、中国人が帰れないのは「中国大使館の不作為」だと批判した。

中国国務院は3月16日の記者会見で、国際船で働く中国人乗組員が約8万人いることを明らかにした。

中国当局がウイルス発生と流行を隠ぺいし続ける中、当局は責任論を海外に転嫁するために「輸入されたウイルス」を喧伝している。このため、海外在住の中国人は中国本土からの誹謗中傷の的になっている。ネット上では「お前らは祖国がウイルスと戦っていた時には海外にいた。(海外で感染拡大するなか)いまさら毒をまき散らすな」などと、当局の入国制限を支持したり、差別的な表現で罵倒したりしている。

(翻訳編集・佐渡道世)

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