米民主党大会2日目、バイデン氏を大統領候補に正式指名

2020/08/19
更新: 2020/08/19

[18日 ロイター] – 米民主党の全国大会は2日目の18日、バイデン前副大統領を党の大統領候補に正式に指名した。

大会2日目は「リーダーシップは大切だ(Leadership Matters)」をテーマに掲げ、民主党だけでなく共和党の有力政治家が登壇し、トランプ政権がもたらした混乱を解消して正常化する経験と知識をバイデン氏は備えていると訴えた。

バイデン氏は候補指名を受け「本当に、心からありがとう」と述べた。同氏は最終日20日に指名受諾演説をする。

この日は、ジル・バイデン夫人がかつて教えていたデラウエア州の高校から演説。バイデン氏の最初の妻と娘が自動車事故で亡くなった時のことを振り返りつつ、壊れた家族と同じく分断した国を修復するのは「愛と理解」で、それが夫にはできると支持を呼び掛けた。

クリントン元大統領は「このような状況で大統領執務室は司令センターであるべき。ところが混乱しかない。唯一絶対不変なのは、責任を否定し批判をかわすというトランプ氏の決意だ」と述べた。

オバマ前政権で国務長官を務めたジョン・ケリー氏は、トランプ氏の外交政策は「一貫性がない」と批判した。

今回の党大会は、今後が期待される17人の若手党員も登場。そのうちの一人で一時バイデン氏の副大統領候補にも取り沙汰された黒人女性のステイシー・エイブラムス氏は、米国は公衆衛生、経済、人種問題という3つの脅威に直面しているとしたうえで、この危機を乗り越える上で経験豊富なバイデン氏が適任だと主張した。

また前日に続き、共和党からも要人が登壇。

トランプ氏と対立していた故マケイン上院議員のシンディ夫人は、マケイン氏とバイデン氏の長年の友情について話した。

6月にバイデン氏支持を表明した、元軍制服組トップで国務長官も務めたコリン・パウエル氏は、バイデン氏は外交官や情報当局と信頼し、強さと経験で米国に害をもたらすものに立ち向かうだろうと述べた。

新型コロナウイルス流行で異例のオンライン形式の大会となったため、テレビ視聴者数は前回2016年の大会より減った。ただ、バイデン陣営はデジタルプラットフォームを利用した視聴者が1020万人だったとしており、全体で3000万人が大会を視聴したことになる。

19日にはバイデン氏が副大統領候補に起用したカマラ・ハリス上院議員やオバマ前大統領が演説する。

*内容を追加しました。

Reuters
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