社会主義国家から逃れた移民たち、アメリカの将来を危惧

2020/10/06
更新: 2020/10/06

最近行われたラテン系の円卓会議でドナルド・トランプ大統領の姿を一目見ようと、フロリダ州ドーラルのトランプ氏のホテルの外には多様な支持者が集まった。多くはキューバベネズエラなど社会主義共産主義国家からの亡命者だった。

支持者の多くはアメリカに逃れてきた人たちで、このような個人的な背景と、民主党がさらに左傾化しているという認識が、彼らがトランプ氏を支持する主な理由だ。トランプ政権はベネズエラとキューバ政府に対して度重なる制裁を行っており、彼らの支持はさらに確固たるものになった。

ベネズエラ系アメリカ人のジョルデ・ルイスさんは、自分の母国の人がなぜ民主党に投票するのか理解できないと言った。なぜなら彼は、民主党は「社会主義を行っている」と考えているからだ。ベネズエラ人の大多数は貧困の中で暮らし、数百万人がベネズエラから逃げ出した。

ルイスさんは9月25日の大紀元の取材で、「私たちは社会主義から離れて資本主義国家に来ました」と語り、「私は、社会主義の下で生きるとはどういうことか、全て知っています。食べ物はなく、電気もありません」と続けた。

9月25日、マイアミの Trump National Doral Miami ホテルの外に立つジョルデ・ルイスさん (Bowen Xiao/The Epoch Times.)

「私の国の最低賃金は冗談みたいです」と彼は言った。「最低賃金は5ドルで、ケチャップ1本は1ドルかかります」

7月、大統領候補ジョー・バイデン氏は、「アメリカ史上最も進歩的な大統領」になると述べた。彼の政策は左翼メディアからも進歩的だと評されている。

ルイスさんがアメリカに逃げて来たのは、資本主義社会としてのチャンスがあったからだという。彼は大きな政府ではなく、小さな政府を望んでいる。それは、「人間になる自由を手に入れるため」だ。今年、ルイスさんは郵便投票をしないという。「私は社会主義国の出身で、彼らはいつも選挙で不正をします」

「私たちは、この国が私たちが逃げてきた国のようになってほしくありません」と彼は言う。「私たちは制度、自由、宗教の自由、武器を持つ権利が欲しいのです」

トランプ氏のホテルの外に集まった数十人の人たちも同様の感情を表した。大統領選挙で当選に必要な270の選挙人票のうち、29の選挙人票を持つフロリダ州は、激戦州の一つだ。

ニカラグア系アメリカ人のバージニア・マンカーさんは、彼のコミュニティーのトランプ氏に対する支持は、2016年よりも強いと述べた。

マンカーさんは大紀元に対して、「彼ら(民主党)は何がしたいのですか?ここをベネズエラみたいにすることですか?」と語った。「ほとんどのニカラグア人とエクアドル人はトランプ氏を支持しています」

9月25日、マイアミの Trump National Doral Miami ホテルの外に立つアレックス・グバノスさん (Bowen Xiao/The Epoch Times.)

投票登録からも世論がうかがえる。マイアミの9月1日の投票登録統計によると、30万1317人のヒスパニック系住民が共和党に、27万3129人が民主党に登録している

トランプ政権は広告などを通じて、フロリダ州のラテン系やキューバ系アメリカ人の支持を呼び寄せている。一方民主党は、バイデン氏がキューバ系の有権者の間で急速に地盤を失いつつあると懸念を表明している。

キューバ系アメリカ人のアレックス・グバノスさんは大紀元に対して、彼がトランプに投票する理由は、彼が受け取った Paycheck Protection Program (PPP) のローンが、彼の経営する従業員約600人のビジネスに大いに役立ったからだと語った。グバノスさんは、トランプ政権のキューバに対する制裁を「100%」支持し、キューバには家族が住んでいると付け加えた。

彼が見たところでは、周りのキューバ系アメリカ人のほとんどがトランプ氏に投票するそうだ。

移民政策研究所 (Migration Policy Institute) によると、キューバ人が最も集中している米国の上位4郡、マイアミ・デード、ブロワード、ヒルズボロ、パームビーチは、全てフロリダ州にある。

ペルーで生まれ、8歳で米国に来たレンゾ・ロペスさんは、貧困国での生活がどんなものかを知っている。

9月25日、マイアミの Trump National Doral Miami ホテルの外に立つレンゾ・ロペスさん (Bowen Xiao/The Epoch Times.)

「両親は私がより良い生活を送れるように、一生懸命働いてこの国に来ました」とロペスさんは大紀元に語った。「アメリカが自分の母国と同じようになって欲しくありません」

ロペスさんはまた、ラテン系コミュニティでは今年、民主党からトランプ氏に乗り換える人が増えていると話した。

「私の家族の多くは実際に乗り換えました」と彼は言った。「ラテン系のコミュニティからより多くの支持が集まっています。おそらく私のFacebookやマイアミで繋がりのあるコミュニティーの50%以上です」

「私たちは暴動にうんざりしています」とロペスさんは付け加えた。「私たちは家族を大切にすることを支持します。私たちのことを人種差別主義者とか、裏切り者と呼ぶ人にはうんざりしています」

レバノン系アメリカ人のレイラ・セリーさんは大紀元に対して、彼女が見る限り、マイアミのレバノン系アメリカ人の90%がトランプに投票すると語った。

「シリア系アメリカ人でさえトランプを支持しています」と、ケリーさんは言った。「マイノリティには誠実で協力的な人が必要です」

9月25日、マイアミの Trump National Doral Miami ホテルの外に立つレイラ・セリーさん (Bowen Xiao/The Epoch Times.)

9月23日、トランプ氏はキューバの輸出に対する新たな制限や、アメリカ人がキューバ政府の所有する施設で滞在することの禁止を含む、キューバ政府に対する新たな制裁を発表した。トランプ氏は、制裁は「共産主義の抑圧と戦い続けていく中」の一環だと述べた。

トランプ氏は、この制裁によって「米国ドルがキューバ政府の資金源にならないことが保証される」と述べた。

大統領はベネズエラに対しても繰り返し制裁措置を取ってきた

一方、世論調査は、より多くのラテン系の人たちがトランプ氏に投票すると示している。最近行われたNBC News/Maristの世論調査によると、キューバ系有権者の50%がトランプ氏を支持し、バイデン氏への支持は46%だった。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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