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トランプ政権の最大の功績は「対中政策の根本的な転換」=米対中政策ブレーン

2020年11月25日 13時21分
トランプ米大統領は、2019年6月29日に大阪で開催されるG20サミットに合わせた米中首脳会談に先立ち、中国の習近平国家主席と握手を交わした(Brendan Smialowski/AFP via Getty Images)
トランプ米大統領は、2019年6月29日に大阪で開催されるG20サミットに合わせた米中首脳会談に先立ち、中国の習近平国家主席と握手を交わした(Brendan Smialowski/AFP via Getty Images)

米国務省の対中政策首席顧問である中国出身の余茂春(Miles Yu、マイルズ・ユー)博士は11月12日、米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材に対し、対中政策はトランプ政権の外交政策の中の最重要政策であり、歴史的にも深い意義を持つと述べた。

「数十年後に振り返ってみると、トランプ政権の外交における最大の功績は、対中政策を根本的に転換させたことだ」

​余氏は、政策の転換は、次の3つの点に反映されていると述べた。

第一に、トランプ政権は、ニクソン政権時代から数十年続いた、中国との関係改善によって旧ソ連を牽制するという「チャイナカード(China Card)」戦略を放棄し、対中強硬策に転じた。現在、中国共産党(以下、中共)を米国の国家安全保障にとって最大の脅威と見ている。

第二に、クリントン政権時代から続いてきた対中「関与」政策を放棄したことである。余氏は、関与政策が中国の社会主義制度に変化をもたらすことはできなかったが、中共が米国や世界を変えることを可能にしたと述べた。さらに、関与政策が提唱する「求同存異(相違点を認めながら共通利益を求める)」という原則は非常に危険であり、経済利益のために、民主主義の規範や人権などの普遍的価値が『相違点』として犠牲にされていたと指摘した。

第三に、現政権は、中共と中国人民を明確に区別している。余氏は「中共は中国人民を代表することはできない。ポンペオ国務長官のニクソン大統領図書館での演説は、そのことをはっきりと示している」と述べた。

ポンペオ米国務長官は7月23日、カリフォルニア州のニクソン大統領記念図書館で行った演説で、「中共はいつも、うそをついている。彼らが言った最大のうそは、共産党が中国14億人の人民を代表しているということだ」と指摘した。

違う形の対中政策

余氏によると、トランプ政権の対中政策は、中国の関与を断ち切るのではなく、これまでとは違った形で関わっていくことだと述べた。具体的な行動は次の4つの点を指針としている。

ポンペオ国務長官と余茂春氏(米国務省)

1.「不信と検証」

つまり、中共の約束を根本から信用せず、中共自身が実際の状況に基づいて検証することを要求することが不可欠である。「人権侵害、香港や南シナ海など様々な問題について、中共は不誠実な対応を繰り返していた」という。

中共は、独裁政権を維持するために、これまでの国際公約の多くを覆した。直近では、北京が香港立法会(議会)の民主派議員4人の資格を剥奪し、1997年7月の香港返還時に香港の社会制度を50年間維持するという国際公約を事実上破棄した。

2.「相互主義」

中共は何十年もの間、米国の自由で開放的なシステムを利用して、米国の政治、経済、文化に深く入り込み、ハイテク知的財産権を盗み、二国間関係に深刻な不均衡をもたらした。相互主義の採用は、共和・民主両党の総意となった。

3.「結果重視」

さらに、不均衡な二国間関係により、いわゆる「戦略的対話」や高官級の交流は、ほとんど成果を上げていなかった。それどころか、中共が自らのアジェンダを前進させる機会を得ていた。

4.「透明性の確保」

余氏は「従来のように、密室で話し、仲介人を通じて裏取引するようなやり方は、もはや通用しない」と述べた。

「透明性を求めるべきだ。今回、多くの国が中共の誤情報や虚偽情報を鵜呑みにしたため、新型コロナウイルス(中共ウイルス)が世界中に蔓延したことで、私たちは厳しい教訓を学んだ」

同氏はまた、対中政策の具体的な政策運営について「トランプ政府は強力な制裁措置を取っている」と述べた。中共が新疆や香港、中国国内で人権弾圧を行っているとして、米議会の民主・共和両党は一致して複数の制裁を可決した。

トランプ政権、常に有言実行

余氏はインタビューの中で、トランプ大統領が掲げる「アメリカ第一主義」政策を称賛した。米国が世界全体に大きな影響を与え、既存の国際秩序の維持に重要な役割を果たしているため、米国の利益を第一に考える政策は、米国だけでなく、世界全体にとっても有益である。

同氏はまた、「トランプ政権は政策決定の基本原則を決して放棄しておらず、特定の利益集団の支配に屈することはない」と強調した。歴代の米政権は対中政策を策定する上で、利益団体や外国代理人の影響を受けていた。「例えば、ウォール街や歴代の政府官僚、政治家は中共の代理人として、対中政策の立案に大きな影響力を発揮した」とした。

トランプ政権は、これらの特殊利益集団や外国代理人の影響力をほとんど排除している。現政権が画期的な対中強硬政策を実行できたのは、特定の利益集団に支配され、操作されていないからだという。

トランプ政権は中共の脅威に対抗するため、在ヒューストン中国総領事館を閉鎖し、共産党員の米国籍取得を禁じ、15社の中国メディア、孔子学院、共産党統一戦線工作部の傘下組織を外国使節団に指定した。

「トランプ政権の最大の特徴は有言実行だ。それは世界の信頼を取り戻すためにもなる」

「言動に一貫性のない大統領が多かった。例えば、米議会は中共の圧迫を牽制する法案を多数可決した。これらの法案が民意を反映していたにもかかわらず、大統領は署名しないことが多かった。しかし、トランプ大統領は彼らと違って、言ったことは必ず実行している」

「例えば、香港や台湾、新疆などの問題をめぐって議会で可決された法案では、トランプ大統領は躊躇なく署名し、法律にした」

対中政策の最終目標

トランプ政権の対中政策の最終目標について、余氏は「世界の民主主義と自由を守り、独裁政治に対抗することが最終目標だ」と明かした。中共は長い間、中国国民を支配してきたため、共産主義特有の方法と手段が多く、とりわけここ十数年来の技術進歩によってあらゆる分野の効率性が増大した。今や中共は中国国民だけでなく、世界全体を支配しようとしている。HUAWEI(ファーウェイ)の5G技術は、その実現への野心を反映する一つの証左だとした。

「中共のグローバル化は、全世界の自由と民主主義にとって大きな脅威となっている。そのため、これは米中の対立ではなく、中共による世界の自由と民主主義への挑戦である。この事実を認識している国が増えている」

さらに、中共の本質が変わらないため、米国の対中強硬姿勢は今後変化しないと余氏は見ている。

(翻訳編集・王君宜)

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