大紀元時報

日本のファイブ・アイズ参加に現実味か 山上信吾大使「着実に進展」 

2021年4月26日 15時19分
米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国による機密情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」。日本のファイブ・アイズ参加の可能性が注目されている。イメージ写真(Wikimedia Commons / CC 4.0)
米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国による機密情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」。日本のファイブ・アイズ参加の可能性が注目されている。イメージ写真(Wikimedia Commons / CC 4.0)

中国共産党の脅威が高まる中、米英など5カ国で機密情報を共有する枠組み「ファイブ・アイズ(Five Eyes)」の日本加盟が現実味を帯びてきた。山上信吾・在オーストラリア日本大使は21日、豪紙シドニー・モーニング・ヘラルド(SMH)のインタビューで、日本がファイブ・アイズへの参加に向けて前進していると述べ、「近い将来、この構想が現実のものとなることを期待している」と楽観的な見方を示した。

山上大使は「日本とオーストラリア、そして他のファイブ・アイズ加盟国の情報機関との間には、つながりの構築が着実に進められている。日本の政治家や政府関係者はその重要性をますます認識している」としている。

オーストラリア国立大学の国家安全保障カレッジ学長のローリー・メドカーフ(Rory Medcalf)氏はSMH紙に対し、利害関係や能力の観点から日本が最適な候補であると述べた。

メドカーフ氏は「中国を一番理解している国があるとすれば、それは日本だ」と力説。同氏によると、ファイブ・アイズは長い間、メンバーが固定されているが、時代の変化とともに進化していくことが重要である。日本の高い情報収集と評価能力は、有益な付加価値となるだろうという。

同氏はまた、「ファイブ・アイズ諸国が極秘情報を共有し続けることができるのは、相互の信頼関係があるからだ」と述べ、日本がファイブ・アイズの規則や習慣を完全に受け入れるには、「制度上の大きな課題」になる可能性があるとした。そのため、シックス・アイズが正式に成立するまでは、「5+1」がより現実的なアプローチであると提案した。

中共の脅威、シックス・アイズ誕生の「追い風」に

河野太郎防衛大臣(当時)は昨年7月21日、英下院外交委員会のトマス・トゥーゲンハット委員長が主宰する保守党内の中国研究グループ(CRG)のビデオ会議で、日本が「第6の目」としてファイブ・アイズに参加する意向を表明した。トゥーゲンハット委員長は、その申し出を歓迎した。

河野氏は、昨年8月の日本経済新聞のインタビューで、日本の安全保障に責任を持つ防衛大臣として、東シナ海や南シナ海での中国(共産党)の活発的な活動を非常に懸念しており、ファイブ・アイズとの連携拡大に意欲を示した。

また、ファイブ・アイズは、最近のパンデミックの影響で、戦略物資の中国への依存を懸念している。昨年7月29日付の英紙デイリー・テレグラフによると、ファイブ・アイズは、中国への依存度を下げるために、レアアース(希土類)や医療品などの重要部材を共有し、重要インフラでの同盟国との連携強化を図っている。その場合、ファイブ・アイズにおける日本の重要性が一層際立っているという。

一方、ニュージーランド(NZ)のマフタ外相は19日、ファイブ・アイズの役割拡大(対中包囲網の構築)に反対を表明した。22日付の豪学術系ニュースサイト「ザ・カンバセーション(The Conversation)」によると、ニュージーランドはファイブ・アイズが中国に圧力をかけることに何度もためらいを見せている。これではファイブ・アイズの結束と安定が損なわれるだけでなく、ニュージーランドがファイブ・アイズから離脱する可能性もあるという。

英米は1946年3月、戦時中の情報協力を継続するために英米情報伝達協定(後にUKUSAと改名)を締結し、1948年にカナダが、1956年にはオーストラリアとニュージーランドが加わり、ファイブ・アイズが誕生した。この5カ国は70年以上にわたり、世界各地で情報収集やネットワークの構築を共同で行ってきた。

(翻訳編集・王君宜)

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