大紀元時報

ハマス使用のシリア製ロケット弾、中国企業開発がモデル

2021年5月14日 12時51分
2021年5月14日、ガザ地区北部のベイトラヒアからイスラエルに向けて発射されたロケット弾と、それを撃ち落とす迎撃システム「アイアンドーム」の模様(MOHAMMED ABED/AFP via Getty Images)
2021年5月14日、ガザ地区北部のベイトラヒアからイスラエルに向けて発射されたロケット弾と、それを撃ち落とす迎撃システム「アイアンドーム」の模様(MOHAMMED ABED/AFP via Getty Images)

イスラエルと、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織「ハマス」の大規模な軍事衝突が続いている。中国共産党政権は以前から、シリアや中東武装組織を支援してきた。今回、ハマスが使用しているロケット弾も中国企業が開発したものがモデルとなっている。

10日以降、ガザ地区から1500発以上のロケット弾がテルアビブなど都市部に向けて発射された。イスラエル軍は迎撃システムを駆使し、さらに14日にはハマス司令部に対して砲撃を開始した。双方は攻撃を維持する意向を示しており、全面紛争の様相を呈している。

イスラエル国防軍 (Israel Defense Forces)のスポークスマンであるピーター・ラーナー(Peter Lerner)氏によると、ハマスが現在保有しているのはシリア製の「M-302ロケット」だという。「M-302ロケット」の前身は中国の四川航空工業総公司によって開発された「衛士(Weishi-2、WS-2)」で、シリアはそれを元に「M-302ロケット」を製造した。

イスラエルの国家安全保障補佐官であるYaakov Amidror氏は、「ハマスの兵器庫には約1万発のロケット弾があり、いずれもゲームチェンジャーに値する武器」と説明した。イスラエル軍はロケット弾の大半を迎撃システム「アイアンドーム」で撃ち落としているが、命中しなかったロケット弾により、少なくとも7人が死亡している。

ハマスとイスラエルの対立激化の裏に 蜜月の中国とイラン

2021年3月27日、イランと中国は今後25年間にわたり、経済や安全保障などの分野において強力な合意協定を結んだ。米国がイランに対する制裁の強化を続けるなか、中国は対照的な動きをとる傾向にある。

2014年のロイターの報道は、ハマスの先鋭部隊ゴドス軍(コッズ、Quds)の関連企業が中国銀行(Bank of China)を通じて送金したと明かしている。米国務省はゴドス軍をテロ支援組織として認定した。ゴドス軍は国連の武器禁輸措置に違反しており、シリアの内戦で政府軍を武装・訓練していると、米欧の政府関係者が指摘している。

2020年10月、米財務省はイランの金融機関18社に対して制裁をさらに強化し、外国による取引を禁止する可能性があると発表した。当時の米財務長官スティーブン・ムニューシン氏は「テロ組織に対する支援と核計画プランを停止しなければ、われわれは制裁を続けることになる」とも述べた。

大紀元の社説『悪魔が世界を統治している』は、過激派の中に浸透した共産主義について指摘した。「イスラム過激派の中心思想は、マルクス理論の一つである階級闘争である」とし、20世紀前半、中東地域における独立運動が盛んだった時期、ソビエトはその隙に介入して「イスラム社会主義」という概念を浸透させた例を紹介した。

このほか、ソビエトと中国共産党から支援されていたパレスチナ解放機構(PLO)は世界各地でテロ事件に関わっていたことがわかっている。ケイト研究所・安全保障担当上級研究員であるテッド・ゲイラン・カーペンター氏は、中国共産党が国家ぐるみのテロ組織を支え、高度な軍事技術を提供したと指摘した。

中国共産党は戦略上、テロ攻撃の有効性を強く肯定している。1999年に発表された中国人民解放軍(PLA)の戦略書『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』は、911テロ事件前に出版されたが、事件を予告したとして注目された。

同書は、米経済の象徴を示す「世界貿易センターが攻撃されたら、米国はパニックに陥る。同時に、このような攻撃が実施できるのはテロ組織アルカイダ」と記述した。2年後、911事件が起きると、著者である中国人民解放軍大佐の喬良氏と王湘穂氏は国からヒーロー視された。

(蘇文悦)

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