[ロンドン 19日 ロイター] – 欧州議会の緑の党を中心とするグループは19日、ドイツ、フランス、イタリア各国の首脳に対し、ロシアの北極圏における液化天然ガス(LNG)プロジェクトを支援しないよう文書で訴えた。
このプロジェクトは「アークティックLNG2」と呼ばれ、開発費は210億ドル。ロシアのガス大手ノバテクが主導し、仏トタルを含む世界的資源メジャーも出資している。2023年にLNG施設が完成し、最大生産能力は26年に年間2000万トン近くに達する見通しだ。
今年11月に英スコットランドで国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開催される予定だが、緑の党は「COP26の前に、仏独伊はLNGプロジェクトへの金銭的支援を停止し、化石燃料輸出に関する全ての財政支援を終わらせ、新規制を設けることを要求する」としている。
ロイターは昨年9月、このLNGプロジェクトに対し、仏公的投資銀行(Bpifrance)、独ユーラーヘルメス、伊の輸出信用保険会社SACEなどを含む政府系の国際金融機関が計95億ドルの支援を検討していると報じた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。