大紀元時報

EU・中国の投資協定が「冷凍庫入り」 欧州議員「もう順従なウサギにならない」

2021年5月22日 17時17分
欧州議会は3月22日、EU・中国投資協定の審議を一時停止すると発表した(Sean Gallup/Getty Images)
欧州議会は3月22日、EU・中国投資協定の審議を一時停止すると発表した(Sean Gallup/Getty Images)

欧州連合(EU)の欧州議会は20日、中国との投資協定の批准を巡り、審議など手続きを凍結する決議を採択した。新疆ウイグルの人権問題をめぐって中国がEUの個人や団体に科した制裁措置が解除されるまで審議しないという。EU当局者は同協定が現在「冷凍庫」に入れられたと表現した。ドイツの政治要人も、中国上層部の重大な誤算だと皮肉った。

凍結決議の採決結果は賛成599、反対30、棄権58の圧倒的多数で可決された。

議員らは欧州議会に対し、将来、協定を批准するかどうか決める際には、香港を含む中国の人権状況を考慮すべきだと念を押した。

今回凍結されたEUと中国の包括的投資協定は、7年間の交渉を経て昨年12月にようやく合意したものである。

今年3月、EUは中国による新疆ウイグル自治区の人権侵害を巡り、中国当局者4人に制裁を科した。これに対抗し、中国側はEUの政治家や外交組織、シンクタンク、欧州議会の議員らに対する報復制裁を発表した。

この報復制裁が、欧州の政界を怒らせ、欧州議会での投資協定の批准の棚上げにつながった。

北京から報復を受けたドイツ緑の党の元党首で、欧州議会で「対中国関係代表団」の団長を務めるラインハルト・ビュティコファー(Reinhard Bütikofer)氏はツイッターで、「中国は自分で持ち上げた石を自分の足に落としてしまった」と皮肉った。

ビュティコファー氏はドイチェ・ヴェレのインタビューで、日に日に覇権主義を強める中国に直面して、欧州の人々はもはや、政治と人権、経済貿易を切り離すフリはできないと述べた。

同氏はまた、「北京側は貿易協定を通じてEUに中国の人権迫害に沈黙を守ることを望んでいるが、現在、欧州の経済界は過去のようにこの協定には期待していない」

「中国が必要としているハイテク製品の40%は欧州から来ている。つまり、中国はただの張子の虎だということだ。われわれ欧州市民はもう(順従な)ウサギにならなくても良いのだ」と語った。

ビュティコファー氏は以前にもドイツメディアに対し、「中国の上層部がEU代表を制裁するのは重大な誤算だ」

「習氏はドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領を取り込んだにもかかわらず、その目的を達成できなかった」と語っていた。 

欧州議会国際貿易委員会(INTA)のベルント・ ランゲ(Bernd Lange)委員長は以前、EUと中国の包括的投資協定は「冷凍庫入り」し、同僚に対する制裁が続く限り、今後2年間で解凍されるチャンスはないと述べていた。

ドイチェ・ヴェレによると、今回の協定凍結の動議は欧州議会のほぼすべての主要政党から支持を得たという。

報道は、北京の報復制裁がかえって欧州議会の各党の結束を固めたとした。

ドイツ政府幹部は、「北京は、欧州の利益と価値観を守る欧州議会の決心を過小評価した」と述べた。

また、議員らはEUに対して、対中政策では米国と協力を強化し、EUと台湾の投資協定の締結に関する交渉を呼びかけた。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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