大紀元時報

共産党幹部養成学校の元教授、「中共は張子の虎」「崩壊に備えよ」

2021年6月30日 21時34分
中国共産党の幹部を養成する中央党校の蔡霞元教授は、「中国共産党は実際、非常に脆い」と指摘した(スクリーンショット)
中国共産党の幹部を養成する中央党校の蔡霞元教授は、「中国共産党は実際、非常に脆い」と指摘した(スクリーンショット)

中国共産党結党100周年(7月1日)を控え、中国共産党(以下、中共)の幹部を養成する中央党校の蔡霞元教授は、米スタンフォード大学フーバー研究所(Hoover Institution)に28ページに及ぶ長文「体制内からの観点(Insider’s Perspective)」を寄稿した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル (WSJ)が29日報じた。

蔡氏は寄稿の中で、「過去40年間の米国の対中政策は、共産党指導部の米国に対する敵意を強化しただけだ。習近平氏の指導の下で、中国(共産党)はもはや接触政策を有用とは考えていない」と指摘した。

WSJよると、欧米の政治家やアナリストの中には、米国の対中外交政策は「功を奏していない」と考える人が増えているという。

蔡霞:「中国は飢えた龍の野心を持つが、実際には『張子の虎』に過ぎない」

蔡氏はまた、米国を中国の侵略から守るために、米国の対中政策を「賢明な防御策」に置き換えなければならないと、そして中国に攻撃的な圧力をかけるべきだと指摘している。なぜなら、中共は想像以上に脆弱であるからだという。

「中国共産党は見かけ上、強大そうに見えるが、習近平氏のリーダーシップの下で、矛盾と自己懐疑がより顕著になったため、飢えた龍の野心を持っているが、その実際は張子の虎に過ぎない」と蔡氏は考えている。

「ワシントンは共産党の突然の崩壊に備えておくべきだ」と発言した。

また、蔡氏は、過去数十年の間に、米国の政策立案者はいくつかの重要な事件で誤った対処をしたと指摘した。

「例えば、1989年の天安門事件後の米中関係の修復、中国の世界貿易機関(WTO)加盟への支援など、米国の甘さが中国共産党をより大胆にした」

「米国政府は中国(共産党)を競争相手と見なしているが、しかし中国企業は常に米国を敵対的相手と見なしてきた」と述べた。

蔡氏はさらに、「中国共産党内部は米国の力を恐れている」とも指摘した。

そのことは、中共の用語にも表れているという。例えば、「台頭」というワード。米国から「対抗」と思われるのを避けるために、「平和的台頭」というワードを「平和的発展」に置き換えたという。

中国を震え上がらせた蔡氏の2つのビデオ

68歳の蔡氏は中共幹部を養成する中央党校を2012年に退職するまで、15年間も党高級幹部たちに共産党理論を教えていた。

彼女は観光で米国に渡った際に、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染拡大の影響で、帰国できなくなった。

そして、彼女の録音がネット上に流出し、話題となった。

昨年6月に流出した同氏が親族や友人との集まりでの発言に、習近平国家主席を「暴力組織のボス」、共産党を「政治的ゾンビ」と批判していた。

また別の録音の中では、彼女は中共と中国国内の情勢について詳細に分析していた。

「9千万人いても、たった一人(習近平)をどうすることもできない。それは体制に原因がある」と共産党を真正面から切り込んだ。

「中国共産党の体制はもう出口はない、改革はもう意味がない。中国共産党は必ず見捨てなければならない」と蔡氏は切り捨てた。

その後、蔡氏は「国の名誉を傷つけた」として党籍を剥奪され、年金などの退職者待遇が取り消された。

2020年12月、蔡氏は米外交問題評議会(CFR)が発行する国際政治経済ジャーナル「Foreign Affairs」に、「失敗した党、とある体制内関係者と北京の決裂」と題する文章を発表した。

彼女は文章の中で「20年に及ぶ躊躇、困惑と苦痛を経て、私は暗闇から抜け出す決意をし、中国共産党と徹底的に決裂することに決めた。また、習近平による大後退も、すぐに私にそうせざるを得なくさせた」と書いた。

陳用林:蔡氏は体制内の一員であるがゆえに、彼女の告発はより強力

駐シドニー中国領事館元外交官・陳用林氏よれば 蔡氏は長年、党イデオロギーの発展に尽力してきたため、彼女の声は中国以外の中共の批評家よりも信頼できるとした。

「蔡氏の中国共産党への批判は、中国共産党の教えとシステムに損害を与えるだろう。なぜなら、彼女は体制内の人物だからだ」と指摘した。

北京は、党結党100周年に向けて、習近平氏の功績をアピールしている。蔡氏のような学者もこの記念日を利用して、習氏の権威主義的な指導スタイルが国を危険な方向に導いていると警告を発している。

コロンビア大学の政治科学教授であるアンドリュー・ネイサン(Andrew Nathan)氏は先週末、WSJ紙に寄稿した文章の中で、「中国では世代交代が進んでおり、より多くの自由な思想を持つ人たちが立ち上がるだろう。これは中国共産党の将来に不利だ」と指摘した。

米政治学者でスタンフォード大学フーバー研究所の上級研究員ラリー・ダイアモンド(Larry Diamond)氏は蔡氏の声明に対し、「彼女は、米国の多くの中国問題学者の最近の主張を裏付けた、初めての共産党体制内の重要人物だ」と述べた。
 

(大紀元日本ウェブ編集部)

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