「新疆のホテル建設から撤退を」米超党派議員、ヒルトンに要請

2021/08/03
更新: 2021/08/03

米議会の超党派議員グループは、ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(Hilton Worldwide Holdings Inc)に対し、新疆ウイグル自治区のホテル建設プロジェクトから撤退するよう呼びかけた。

米政府は中国当局による新疆ウイグル人への弾圧をジェノサイドと認定している。

ロイター通信は7月29日、民主党のジェフ・マークリー(Jeff Merkley)上院議員や共和党のマルコ・ルビオ(Marco Rubio)上院議員らが、ヒルトン取締役社長兼CEO(最高経営責任者)のChristopher Nassetta氏に共同書簡を送付したと報じた。

書簡の中で、新疆ウイグル自治区のホータン(和田)で建設される予定の「ハンプトン・バイ・ヒルトン」について懸念を表明した。建設予定地は2018年に中国当局によって破壊されたモスクの跡地だ。

米国の調査機構のデータによると、中国当局は近年、新疆にある1万6000カ所のモスクと他の宗教施設の半数以上を破壊した。

「中国政府はウイグル人の宗教および文化遺跡を大量に破壊している。ヒルトンは、何百万人ものウイグル人の文化的抹殺やジェノサイドのために自社の名前が使われることを許してはならない」と議員らは書簡の中で述べた。

さらに「国際的なブランドが(新疆)に存在し続けることは、中国政府がこれらの人権侵害を否定するための宣伝手段になりうる」とヒルトンに建設中止の措置を講じるよう求めた。

同ホテルプロジェクトは、中国資本のHuan Peng Hotel Managementによって開発されており、土地取得後にヒルトンと特許権契約を締結している。

先月末、共和党のマイケル・ウォルツ(Michael Waltz)下院議員と民主党のトム・マリノフスキー(Tom Malinowski)下院議員は共同で最新の修正案を提案し、米国務省に政府関係者への北京五輪出席の資金提供を禁止するよう求めた。

ナンシー・ペロシ米下院議長も今年5月、バイデン政権に対して北京冬季オリンピックを「外交的ボイコット」するよう呼び掛けていた。

(翻訳編集・李凌)