2016年1月22日、中国河北省のChongli地区で、2022年オリンピックの看板のそばを歩く中国人男性の姿 (Kevin Frayer/Getty Images)

国際労働組合総連合、中国は「抑圧の金メダル」

3カ月後に迫る北京冬季五輪をめぐり、日本の連合も加盟する国際労働組合総連合(ITUC)は9日、「抑圧の金メダル」と題した報告書を公表した。中国での五輪開催に異議を唱え、国際オリンピック委員会(IOC)がジェノサイドや人道に対する罪を黙認していると指摘した。

ITUCは報告書で「五輪の競技にはルールがあるが、中国共産党は国際的な法律や基準をほとんど、あるいは全く尊重しないことを示してきた」「五つの抑圧的な政策は『抑圧の五輪』となって中国及び世界中の何百万人もの人々の自由と権利を抑圧している」と非難した。

ITUCは、IOCが中国で行われているジェノサイドや人道に対する罪を黙認していると指摘し、人権に関する基本的な原則に基づいて行動するよう求めた。またトヨタ自動車やパナソニック、コカコーラを含むIOCの最高位スポンサーに北京冬季五輪との関係見直しを訴えた。

中国共産党による香港での労働組合員や民主化活動家の監禁や、宗教団体への弾圧などを問題視し、欧米議員や人権団体が相次いで北京冬季五輪の開催地変更やボイコットを呼び掛けている。IOCのサマランチ・ジュニア委員長は9日のオンライン記者会で、人権問題について「私たちは中立性を保たなければならない。中国政府と議論しているわけでもない」と明言を避けた。

中国の外国人記者クラブ(FCCC)も中共ウイルスの感染予防措置を理由に、ジャーナリストは中国で移動やアクセスの自由の制限を受けていると訴えた。FCCCは「この1年間、外国人記者団は大会準備の取材や現地視察を妨害され、定期イベントから締め出されている」と主張。「透明性や明確さに欠ける」北京冬季五輪IOCの五輪憲章に違反すると改善を求める声明を出した。