新疆ウイグル自治区ホータンにある「再教育キャンプ」、監視塔らしき建物に人影がみえる(GREG BAKER/AFP via Getty Images)

中国人ネットユーザーが新疆で現地調査 収容施設などを撮影 「多くが地図に掲載されず」

河南省在住の中国人ネットユーザー、関関(グゥァン・グゥァン)氏は、米メディア「バズフィード(BuzzFeed)」が掲載した衛星画像を基に、新疆ウイグル自治区の収容施設などの現地調査を行い、記録映像を制作した。

新疆強制収容所を求めて(中国語:尋找新疆集中営)』と題したこの映像は10月6日、YouTube上で公開された。

グゥァン・グゥァン氏は映像の中で「外国メディアの記者は新疆に行けないが、(中国人の)私は行けると思った」とカメラに向かって説明した。

映像によると、同氏は新疆ウイグル自治区クムル市、モリ・カザフ自治県など8の市・県と18の施設を回り、各地の看守所、拘置所、再教育センター、農牧民の職業訓練学校などを尋ねた。

多くの施設の周りには、有刺鉄線が張られ、施設周辺の様子を監視するための監視塔がある。「労働改造」「文化改造」などのスローガンが書かれた横断幕もあった。多くの施設は、中国ポータルサイト「百度」が提供する地図に載っていないという。

グゥァン・グゥァン氏は、ウルムチ市達板地区に位置する新しい刑務所を撮影するため、まず車で近くの小道まで行き、そこから匍匐前進で刑務所に最も近い砂の坂まで行った。この刑務所は2019年に建設された。

同氏は2020年にこの映像を撮影したとみられ、すでに海外へ行ったとされる。RFAの取材に対して返答はまだない。

欧米の専門家はグゥァン・グゥァン氏の映像に注目した。

昨年、豪シンクタンク、オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)の調査報告書『新疆データ・プロジェクト(Xinjiang Data Project)』の作成に参加したネイサン・ルサー(Nathan Ruser)氏は16日、グゥァン・グゥァン氏が撮影した新しい刑務所は、新疆最大規模の再教育施設である「ウルムチ市第三看守所」の西側にあるとの見方を示した。同看守所の広さは「ディズニーランドの3.5倍だ」という。

ルサー氏は、グゥァン・グゥァン氏の映像は、新疆での拘禁体制のネットワークについて前例のない画像を提供しただけでなく、収容所の規模や2017年以来収容されている住民の数を推測するための「ヒントを提供した」との見方を示した。

建築学の専門家であるアリソン・キリング(Alison Killing)氏はツイッター上で、グゥァン・グゥァン氏の勇気を称え、「これらの証拠で、人々は新疆で何が起きているかを知ることができる」とコメントを投稿した。同氏は、新疆の人権問題に関するバズフィードの報道に協力した。

米AP通信の記者は今年7月、中国当局が公認した海外メディアの新疆取材ツアーに参加した。記者らは、中国当局の高官とともに、ウルムチ市第三看守所を見学したという。AP通信社はその後の報道の中で、中国当局は2019年に再教育施設にいたウイグル人住民は「卒業した」と強調しているが、実際は一部の職業訓練センターは刑務所や看守所として使われていると指摘した。

(翻訳編集・張哲)