「内定先なければ卒業証書を与えない」深刻な就職難に中国の大学が苦肉の策

2022/06/08
更新: 2022/06/08
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各業界への規制強化や都市封鎖など厳しい「ゼロコロナ」政策が続く中国は、夏の卒業シーズン(6~7月)を迎えている。一部の大学が就職先がまだ決まらない大学4年生に卒業証書を授与しないことが問題視されている。

中国メディア「財新網」7日付は、今年の大卒者の就職難は一段と厳しく、就職率を維持するという大学側の圧力もさらに強まったと指摘した。

3月初め、河南省のある大学生は財新網に「内定通知書を大学に提出しなければ、卒業証書を与えないという通知を大学側から受け取った」と話した。学生によると、非正規や期間工なども、大学側は「就職先が決まった」と見なしている。

内定通知書を提出できなかった学生は卒業論文の口頭試問に出席してはならない、と決定した大学もあるという。

上海市の大学生は、「大学側は口頭試問の前日までに内定通知書を提出するよう要求している。出さなければ、6月に卒業できないかもしれない」と話した。
一部の学生は、親族や親の知人が経営する企業に偽装就職した。

財新網によると、ネット通販大手の淘宝では、100元(約1995円)で偽の内定通知書を販売する業者がいる。また、一部の業者に200元(約3990円)を支払えば、業者が教育当局からの事実調査電話に応じてくれるという。

報道は、中国教育省が2004年に各大学の就職率を、学校運営を評価する重要な指標の一つと見なし始めたと指摘した。同省が11年に発表した政策方針は、就職率が2年連続で60%を下回る大学について、新入生の募集人数を減らす、または募集計画を停止するとした。

報道は、北京大学教育学院の岳昌君副院長の話として「就職率が低ければ学長の責任を問われる」と伝えた。

中国政府は21年、大学生の就職率を「卒業後の進路達成状況」という表現に変えた。一般企業から内定を得た学生のほか、起業や期間工、進学の場合も計上された。

ある大学の職員は「就職率、進路達成状況にかかわらず、上層部は7月末までに70%以上に達するよう要求している」と述べた。

四川省重慶市の『市就職促進十四五計画』は、今年末までに大学卒業生の進路達成状況を「90%以上に確保する」と明記。

一部のネットユーザーは「教育省が大学側に、大学が学生に強要する。だから、ねつ造が横行しているのだ」とコメントした。

今夏に卒業する大学生は、前年比167万人増の1076万人に達する。初めて1000万人台を超える。

張哲
張哲