WHO、サル痘感染 アフリカ以外の29カ国で1000人超報告

2022/06/09
更新: 2022/06/09
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 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8日、アフリカ諸国で流行していた感染症「サル痘」の感染者が同地域以外の29カ国で1000人超報告されたと記者会見で述べた。米国疾病対策予防センターCDC)は同疾患の警戒レベルをレベル2(3段階中)に引き上げた。

WHOおよび米CDCなど感染症対策組織は感染者との接触を避け、手洗いなど予防策を強化するよう通知している。5月以降英国やスペインなどで感染が確認されているが死者は出ていない。

サル痘は感染すると、手や顔の発疹、発熱、リンパ節の腫れ、頭痛などの症状が現れる。主な感染経路は接触感染や飛沫感染とされている。米CDCは、感染者の体液や呼吸器飛沫との接触を避け、感染者が使用した衣類や寝具などにも触れないよう求めている。

米CDCによると、男性同士で性的関係にあった者の感染が報告されたほか、患者と同じ世帯に居住していた人の感染も確認された。

サル痘はもともとは中央・西アフリカなど熱帯雨林地域の風土病であり、動物から人間に感染すると考えられている。感染を防ぐためには、野生動物の肉を使用した料理を食べず、サル痘の症例が多く報告されているアフリカで生産された動物関連製品の使用を控えるなどの対策が必要となる。また、ウサギなどのげっ歯類やサルなどの野生動物との接触も避けなければならない。

日本政府は1日から入国者の上限を2万人に緩和した。欧州などにおけるサル痘感染拡大について、後藤厚生労働相は3日の記者会見で「検疫での注意喚起や、国内の監視体制の強化をしている。引き続き、諸外国における発生動向等を踏まえまして、適切に対応していく」と述べた。

厚生労働省によると、天然痘ワクチンによって約85%の発症予防効果があるとされている。また、製薬・バイオテクノロジー企業のモデルナは、サル痘に対するワクチン候補の臨床試験を実施していることがロイター社の5月24日付の報道で明らかになっている。

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