[マニラ 22日 ロイター] – フィリピンは、南シナ海の同国の排他的経済水域(EEZ)内のサンゴ礁を中国が破壊しているとして法的措置を検討している。中国側は虚偽の主張だと反発している。

フィリピン外務省によると、海洋破壊が行われているとされるのは南シナ海南部に位置する南沙(英語名スプラトリー)諸島にあるイロコイ礁。ゲバラ訴訟長官は22日、国連海洋法条約に基づくオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所への2度目の提訴を検討していると明らかにした。

フィリピンは2013年、南シナ海の領有権問題を巡り仲裁裁に提訴し、16年に中国側の主張を退ける決定が下された。

ゲバラ氏は検討に関する報告書と提言をマルコス大統領と外務省に送る見通しだと述べ、フィリピンのEEZや海に進入する国々は、わが国の海洋環境を保護・保全する義務がある」と強調した。

マニラにある中国大使館は21日、中国外務省の毛寧報道官の発言を引用し、「フィリピンに対し、虚偽の情報から政治ドラマを作ることをやめるよう強く求める」とコメントした。