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沖縄の人々は「日本人」 琉球王家末裔・尚衛氏が国連勧告や「中国のもの」主張に反論

2025/05/29
更新: 2025/05/29

琉球王家の末裔で第二尚氏第23代当主の尚衛(しょう・まもる)氏は5月24日、那覇市で開かれた「戦後80年・沖縄県祖国復帰53周年記念祭典」に登壇し、「沖縄の人々のDNAを紐解くと、先住民族ではない。日本人だ」と強調した。尚氏は、国連による「沖縄の人々を先住民族として認めよ」との勧告や、「沖縄は中国のもの」とする主張について、「歴史を無視したものであり、毅然と反論すべきだ」と訴えた。

国連の自由権規約委員会は2008年10月、日本政府に対し「沖縄の人々を先住民族として認めるように」と勧告した経緯がある。しかし尚氏は、こうした国連勧告や中国側の主張に対し、歴史的事実を踏まえて反論する必要性を強調した。

2025年5月24日、戦後80年、沖縄県祖国復帰53周年記念祭典で第二尚氏第23代当主尚衞氏がスピーチを行った。(仲村覚チャンネル)

尚氏はまた、1879年の「琉球処分」により琉球王国が終焉し、沖縄県が設置された歴史にも言及した。当時の最後の国王・尚泰(しょうたい)王の判断について、「激動の国際情勢の中、沖縄の民の未来を見据え、日本への帰属を選んだ歴史的決断だ」と説明。「滅亡ではなく、日本という国家への統合を選択した結果となる」と語った。

さらに、現代の沖縄について尚氏は「発展を見るとさまざまな問題はいまだあるが、琉球の歴史を語ることができ、琉球舞踊や伝統染め『琉球紅型』など文化の一部を継承できており、正しい決断だったと思っている」と述べた。1972年の沖縄本土復帰については、「琉球の魂と日本の心が一つとなり、新たな未来を築く礎となった。琉球の歴史・文化を継承する基盤が整った瞬間」と評価した。

また、「日清両属」との表現については「誤解を招く。琉球は清国に属さず、朝貢は琉球として対等な外交だった」と述べ、歴史的に琉球は清国の属国ではなかったとの認識を示した。

2025年5月24日、戦後80年、沖縄県祖国復帰53周年記念祭典で第二尚氏第23代当主尚衞氏がスピーチを行った。(仲村覚チャンネル)

尚氏は、沖縄を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している現状にも触れ、「再び戦禍が沖縄を覆わないかと危惧している。平和は一人ひとりの努力で維持される。日本は唯一の被爆国として、沖縄は国内唯一の地上戦の地として平和を提唱し続ける義務がある」と訴えた。

今回の発言は、沖縄の歴史や帰属問題、国際社会における沖縄の位置づけについて、琉球王家の末裔としての立場から明確な見解を示したものとなった。

大紀元エポックタイムズジャパンの速報記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。