東京都交通局は、北自動車営業所においてEVバス2両を導入し、6月10日から営業路線での運行を開始した。外観は江戸紫色に大きなプラグを描いた特別なデザインであり、車内は後方まで段差のないフルフラットフロアを採用している。これにより、高齢者をはじめ、誰もがより安全に利用しやすい仕様となっている。
この取り組みは、東京電力ホールディングスと締結した「EVバス導入に向けたモデル構築に係る連携協定」に基づき実施されているものであり、EVバスの車両性能や効率的な充電方法の検証を通じて、大都市におけるEVバス導入モデルの構築を進めている。
EVバス導入のきっかけについて、東京都交通局自動車部の石田氏は「もともと民間事業者でEVバスを導入している例があり、その調査を交通局で行っていた。東京電力ホールディングスとの連携協定を契機に検討を進め、今回の導入に至った」と説明する。
石田氏はEVバスの特徴として、従来のディーゼルバスと比較した場合、走行時に排出ガスを出さないことや、後方まで段差のないフルフラットフロアであることを挙げた。
導入されたバスはいすゞ自動車の「エルガEV(ERGA EV)」で、日本国内で生産されている。
1回の充電での走行距離は、実際の運用条件(空調の使用状況や乗車人数、道路状況などによるが、今後運行しながら検証していくとした。(メーカーによると、基準値は360kmとされている)
今後の普及計画については、2025年度から2027年度までの3年間で、今回導入した2両を含め、合計10両程度のEVバス導入を目指していく方針である。
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