【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

日米豪印4カ国の海上保安機関 初の「シップオブザーバー・ミッション」実施

2025/07/25
更新: 2025/07/25

海上保安庁は2024年7月23日、日米豪印(日本・アメリカ・オーストラリア・インド)の4カ国の海上保安機関による初めての「シップオブザーバー・ミッション」が実施されたと発表した。今回の取り組みは、2024年9月に開催された日米豪印首脳会合の共同声明を受けて行われたものであり、自由で開かれたインド太平洋(FOIP: Free and Open Indo-Pacific)の実現に寄与することを目的としている。

「シップオブザーバー・ミッション」とは、複数の国の海上保安機関職員が互いの船に乗船し、現場で活動を共にする相互乗船制度である。今回、日本は海上保安庁(JCG)、アメリカは沿岸警備隊(USCG)、オーストラリアは国境警備隊(ABF)、インドは沿岸警備隊(ICG)がそれぞれ職員2名程度を派遣した。  

(提供 海上保安庁)

実施期間は現地時間で6月28日(土)から7月2日(水)までの5日間におよび、パラオ共和国からアメリカ準州グアム間の海域において、米国沿岸警備隊の巡視船「STRATTON(ストラトン)」船上で行われた。

(提供 海上保安庁)

日本からは、海上保安庁総務部危機管理官付危機管理対策官の安藤美緒一等海上保安正と、警備救難部管理課専門官の橘由祐一等海上保安正の2名の海上保安官が参加した。両名は、オーストラリアとインドの参加者と共に、乗組員が行うさまざまな業務や訓練(搭載艇訓練や応急対応訓練など)を見学・体験し、知識や経験の共有を行った。また、船内での生活を通じて業務紹介や意見交換を行い、各国間の信頼関係の構築にも努めたという。

この取り組みについて、海上保安庁はさらなる各国海上保安機関との連携・協力の強化を目指す方針を示している。日米豪印4カ国は、海上での安全や秩序維持を共通の課題としており、今回のような実務レベルでの協力を通じて「自由で開かれたインド太平洋」の実現を推進する考えだ。

大紀元エポックタイムズジャパンの速報記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。