中国人トラブルの背後にあるもの 「党文化」という視点から見る中国人の在留資格問題

2026/01/03
更新: 2026/01/03

日本国内では近年、中国人をめぐる各種のトラブルが散発的に報じられている。一部のSNSやメディアでは、こうした問題を「中国人だから」「中華民族の特性」と一般化する言説も見られる。しかし、この見方は事実を正確に捉えていない。同じ漢民族である台湾人の社会において、同様のトラブルが体系的に問題化していない事実が示す通り、問題の本質は民族ではなく、中国共産党が長年にわたり形成してきた統治文化、すなわち「党文化」にある。

本稿では、中国人がなぜこうしたトラブルを引き起こすのか、この「党文化」を詳細に解明している大紀元の社説「共産党についての九つの論評」の内容に従って明らかにしたい。「共産党についての九つの論評(以後:九評)」は中国共産党の実質を全面的に論じており、この社説が2004年に発表されてから、知らないうちに中国共産党の党文化に洗脳されていた事に気づいた中国人が九評を読んで中国共産党やその下部組織から脱退し、その人数は現在4億5千万人にも及んでいる。

産経新聞によると、全国で令和7年11月までの2年間に設立された資本金500万円の法人約4万4千社のうち、約7千社で代表者の住所が中国国内にあったことが、民間調査会社への取材で判明したという。

外国人が日本で起業する際に取得できる在留資格「経営・管理」は、当時、資本金500万円以上の法人を設立すれば申請が可能であったが、令和7年10月からは下限額の引き上げなど制度が厳格化されている。制度が比較的緩やかな時期に、中国在住のまま法人を設立し、実体の乏しい事業を通じて在留資格を得た疑いが指摘されている。

 

1 「嘘」と「欺瞞」を手段とする党文化の影響

今回のような実体のないペーパーカンパニーの設立や、居住実態のないまま在留資格取得を試みる行為は、制度の趣旨を正面から尊重するのではなく、形式のみを利用して目的を達成しようとする行動だ。

『共産党についての九つの論評』第一評には「欺瞞と虚言が共産党のもう一つの遺伝子である。共産党は暴力だけでなく、嘘や詐術を巧みに運用して統治してきた」と記されている。

九評では、こうした事象の要因として、中国共産党の本質的特徴「虚言」と「欺瞞」を挙げている。ブランド品コピーや海賊版の蔓延など 知的財産権の乱用も同種のカテゴリに入るだろう。
 

2 「誠実信用」の喪失と道徳の崩壊

また九評は、中国社会が深刻な道徳危機に直面していることも指摘しており、『第九評 中国共産党の無頼の本性』
では「誠実信用の喪失」が社会全体に広がり、「汚職腐敗、詐欺横行、人心の卑劣化」が進んでいると述べている。

資本金要件の厳格化を前に、制度の隙を突く形で法人設立が集中したとされる今回の事例は、法の精神よりも目先の利益を優先し、手段を選ばない行動が常態化している状況を示している。これは、九評が描く「無頼化した社会」の行動様式が、国境を越えて持ち込まれた現象と見ることができるだろう。

 

3 「寄生(憑き物)」的な行動モデル

九評は、中国共産党を「生産せずに寄生する存在」として描写している。

『第一評 共産党とは一体何ものか』では、共産党は「生産や創造に従事せず、社会の富の源を独占し、財産資源を吸い取る存在」と表現されている。

1989年の天安門事件や1999年から開始された法輪功迫害などの人権弾圧で世界的な批判を受けた江沢民の一族の海外資産は1兆ドル(約156兆7950円)だったと米国に亡命中の中国の富豪の郭文貴氏は述べている。

実質的な事業活動を行わず、日本社会が提供する安全性や制度的信頼という「資源」だけを利用し、在留資格という利益を得ようとする行動は、この「寄生体的」性質と構造的に重なっている。生産や貢献を伴わず、制度の成果のみを享受しようとする点は、日本で中国人が行っている行動と変わらない。
 

4 体制への不信と「逃亡」の心理

一方で共産党体制下の中国が、人々にとって安住の地ではなくなっている現実も九評は示している。

『第三評 中国共産党の暴政』の結びでは「近年、数千名規模の共産党幹部が国外に資産を持ち逃げした」と記されている。本評は20年前の中国経済が急成長を遂げていた時で、莫大なマネーが中国本土を席巻していたときであった。

 

本件を九評の視点から見ると嘘と欺瞞を是とし、誠実信用を軽視する党文化の下で形成された中国人の行動様式が、今回のような中国人トラブルにあらわれている。しかし4億5千万人の中国人が中共のくびきから脱却したように、中共政権の詐欺的な幻惑から目覚める中国人も増えている。制度を悪用する行為そのものだけでなく、その背後にある構造と文化を見据えることが、問題を理解する上で不可欠だろう。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
現代中国は中国共産党であって、もともとの中国とは全く違うものだ。日本に一番残っていると言われる中国共産党以前の中国の素晴らしさを伝えます。