米国がわずか数時間でベネズエラの防空システムを無力化し、マドゥロ大統領を拘束した。この作戦で、長年にわたりベネズエラが導入・重点配備してきた中国製軍事装備が十分に機能しなかったとみられる点に、関心が高まっている。
1月3日未明、米国は奇襲作戦を実施し、ベネズエラのマドゥロ大統領夫妻を拘束した。この出来事は世界に衝撃を与えた。とりわけ注目されるのは、同国が巨額を投じて構築した「南米最強」とされる中国製防空システムが、米軍の電子戦や精密攻撃の前に完全に機能しなかった点である。
台湾国防大学政戦学院元院長の余宗基氏は「中国が米軍を凌駕すると誇ってきたこれらの兵器が、実際には何の効果もなかったことを示した形となった。これは極めて皮肉な結果である。昨年9月3日に行われた軍事パレードで米軍を上回るとされた数々の軍事技術は、今回の作戦でことごとく通用しなかった」と述べた。
昨年9月、麻薬取締りをめぐって米国とベネズエラが対立した際、中国共産党(中共)は、ベネズエラが中国製JY-27メートル波レーダーを用いて米軍のステルス戦闘機を捕捉したと主張していた。中国のインフルエンサーたちは当時、「これでF-35のステルス性能の優位性は完全に失われ、火器管制レーダーに捕捉されれば、F-35はほとんど『生きた標的』も同然だ」と豪語していた。
軍事系チャンネル「マーク時空」のホストのマーク氏は「今回のマドゥロ政権への奇襲を見る限り、これらのレーダーは電子妨害下でまったく役に立たず、ほぼ確実に無力化されたことが明らかだ」と述べている。
ベネズエラは巨額を投じて防空および地上防衛システムを構築してきたこのシステムはかつて南米でも最も近代化された防衛システムの一つと称され、今年初めにはベネズエラ国防相が「中国製JY-27A対ステルスレーダーで、75キロ離れた場所から米軍F-35戦闘機5機を精確に捕捉した」と主張していた。
マーク氏は「中共の軍事理論はロシアの影響を強く受けており、過度な宣伝が多い。今回の実戦を通じて、中共製兵器の実効性や中共軍の実際の戦闘能力が、外部からも徐々に検証できるようになった」と述べている。
ベネズエラ海兵隊は長年、南米で最も装備の整った水陸両用部隊と見なされてきた。現役装備には、105ミリ砲を搭載したVN-16水陸両用突撃車、VN-18歩兵戦闘車、広範囲に配備されたVN-4「サイ」装甲車がある。火力支援はSR-5多連装ロケットシステムに依存している。しかし、制空権と情報支援を欠いた状況では、これらの装備も有効な抵抗を形成できなかった。
余宗基氏は「中国やロシアの研究開発過程は国家最高機密であり、外部の検証を受けていない。さらに実戦経験も乏しいため、研究によって作られた兵器システムは実戦検証を経ておらず、そのため実際の性能と大きな乖離が生じる。加えて、多くのデータは上司への忖度や昇進、汚職といった理由で偽装・隠蔽されているのが実情だ」と述べている。
ベネズエラ軍の急速な崩壊は、「中国式の指揮管制システム」に内在する重大な欠陥を示したと分析されている。また、米国政府が最近イランやベネズエラへの軍事行動を強化していることは、中共が掲げる「人類運命共同体」という夢を完全に打ち砕いたとも見られる。
余宗基氏は「ベネズエラは最初の『ドミノ』であり、中南米における親中政権は今後次々と倒れていくだろう」と述べている
米下院の「米中戦略競争特別委員会」のジョン・ムレナール委員長は声明を発表し、米国は中共による中南米での影響力拡大を断固阻止しなければならないと強調した。また「マドゥロ氏の末路は北京と手を組む者への教訓である」とも指摘している。
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