米国で活動の中国人がん研究者 データ持ち出しで禁錮刑1年

2026/03/23
更新: 2026/03/23

アメリカで活動していた中国人のがん研究者、李雲海被告はこのほど、機密性の高い医療データを不正に持ち出し、中国に送信した罪で、テキサス州ハリス郡の裁判所から禁錮1年の判決を受けた。

ハリス郡裁判所の記録によると、李被告は3月6日に有罪を認め、364日の禁錮刑を言い渡された。すでに196日間服役しているため、今後さらに168日間収監される。法廷記録によれば、被告は窃盗未遂の重罪1件で有罪を認めた。出所後は強制送還される見通しだ。

李被告は、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターで乳がん研究に従事し、がんワクチンの開発にも携わっていた。。研究資金の一部は米国立衛生研究所(NIH)と国防総省によるもので、本人はテキサス州政府職員でもあった。

2023年6月、病院側はデータのダウンロードをめぐって李被告に事情聴取を行った。法廷記録によると、李被告は同年7月1日、内部調査中に辞職した。さらに7月9日、ヒューストンのブッシュ国際空港から出国しようとした際に身柄を拘束された。税関職員は、李被告の携帯電話と個人所有のノートパソコンから、大量の未公表のがん研究資料を発見した。これらの資料には、NIHと国防総省の資金提供による機密性の高い医療情報が含まれていた。

その後、李被告はMDアンダーソンの研究データを個人所有の端末にダウンロードし、中国のクラウドサービス「百度」にアップロードしたとして起訴された。アップロードされたデータには、機密性の高い研究資料や図表、設計モデルが含まれており、アメリカの営業秘密に当たるとされた。

当局の聴取に対し、李被告は中国に戻って乳がんワクチンの研究を続けるつもりだったと説明し、「自分にはこれらのデータを持つ権利がある」と考えていたと述べた。また、秘密保持契約書に署名した記憶はないとも話した。

起訴状によると、李被告は中国国家自然科学基金の資金提供を受けており、重慶医科大学附属第一医院の研究に携わっていた。