ベッセント米財務長官は、主要7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の場で日銀の植田和男総裁と会談し、その内容をSNSのX(旧ツイッター)に投稿した。投稿の中で長官は、市場の安定を重視する立場を鮮明にし、為替の過度な変動を牽制した。日本側でも片山さつき財務相が会議終了後の記者会見で、足元の円安水準を念頭に「必要に応じていつでも適切に対応する」との姿勢を改めて示しており、市場安定に向けた日米の足並みが揃った形となった。
ベッセント長官はXへの投稿で、植田総裁と日本経済の強靭性や市場見通しについて協議したことを明らかにした。長官は日本経済の基礎は強固であり、過度な為替変動は望ましくないとの考えを示し、植田総裁が日本の金融政策を成功裏に導くことへの強い信頼感を表明した。
ロイターによると、ベッセント長官は単独インタビューに対し、植田総裁が政府から十分な独立性を保証されれば「必要な措置を講じる」と確信していると語った。この発言は、米国政府が日銀による利上げなどの政策引き締めを容認、あるいは日本側に働きかけている可能性を示唆するものとして注目されている。ロイターは、ベッセント氏の発言が植田総裁への信頼を再確認するものであると同時に、今後の日本の金融政策の成否が、高市政権が日銀の「自由度」をどの程度確保するかに左右される可能性を浮き彫りにしたと報じている。
日本側では、片山財務相が会議終了後の記者会見で、現在の市場には「投機的な動き」が見られると指摘し、原油価格の変動が為替や国債金利に波及している状況を注視していると述べ「必要に応じていつでも適切に対応する」との断固たる姿勢を改めて示した。また、中東情勢等のリスクを最小化するため、高市首相から「補正予算の編成を含めた資金の手当てを検討するように」との明確な指示を事前に受けていたことも明かした。
ベッセント長官は今月初めの訪日時にも高市早苗首相や片山財務相と会談を行っている。ロイターによると、長官と片山財務相は為替動向について緊密に連携する方針を再確認しており、今回の植田総裁との会談も、市場の安定に向けた日米間の足並みを揃える取り組みの一環といえる。
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