胡錦濤の退場手伝った習近平の側近 甘粛省の要職に抜擢

2026/08/31
更新: 2026/08/31

中国共産党中央弁公庁(中弁)副主任を務めていた孔紹遜が、甘粛省党委員会副書記、省政府党組書記に転任した。甘粛省政府の公式サイトによると、孔紹遜は8月29日、省政府党組の拡大会議を主宰した。

今後、甘粛省長に就任するとみられ、正省部級への昇格となる。2022年の第20回党大会閉幕式で、習近平の指示を受け、元総書記・胡錦濤を会場から退場させた人物として知られるだけに、今回の人事が注目されている。

習近平の指示受け、胡錦濤を退場させる

2022年10月22日、第20回党大会の閉幕式で、習近平の隣に座っていた胡錦涛が係員に付き添われ、会場から退場する異例の出来事があった。

当時の映像や写真によると、胡錦涛が机上の資料を確認しようとした後、習近平の指示を受けたとみられる孔紹遜が胡錦涛のもとに駆け寄った。その後、係員が胡錦涛を退場させ、孔紹遜も付き添って会場を後にした。

AP通信の北京特派員は当時、胡錦涛を連れ出した人物の胸章に「孔紹遜」と記されていたと報じた。また、孔紹遜は胡錦涛を退場させた後、会場に戻り、習近平に状況を報告していたという。

胡錦涛の退場を巡っては、体調不良など様々な見方が出たが、中国当局は詳細を明らかにしていない。この出来事は、習近平による権力集中を象徴する場面として国際的な注目を集めた。

習近平の側近らの下で中弁勤務

公開資料によると、孔紹遜は1969年2月生まれで、寧夏回族自治区中衛市中寧県出身。中国人民大学経済学部を卒業後、寧夏で地方政府・党委員会の職務を歴任した。

2009年には上海万博の準備に携わり、2010年12月に中央弁公庁へ移った。その後、党委員会副書記、人事局長などを経て、中弁副主任兼秘書局局長を務めた。

中弁では、令計劃、栗戦書、丁薛祥、蔡奇の4人の主任の下で勤務した。このうち栗、丁、蔡はいずれも習近平の側近とされる。

孔紹遜は2022年4月、中弁副主任兼秘書局局長として公の場に初めて姿を見せた。今回の甘粛省への転任により、地方の正省部級幹部へと昇格する見通しだ。

東方皓