2026年のノーベル賞受賞者の発表が5日から始まった。生理学・医学賞、物理学賞、化学賞、文学賞、平和賞は5~9日に順次発表され、経済学賞は12日に発表される。
ノーベル財団は先に、2026年の各賞の賞金を1200万スウェーデンクローナとすると発表した。2025年より100万クローナ増額した。今年がノーベル賞創設125周年にあたることを踏まえた措置だという。複数の受賞者がいる場合、賞金は受賞者間で分配される。
ノーベル生理学・医学賞を発表
スウェーデンのカロリンスカ研究所ノーベル会議は現地時間5日午前11時30分、2026年のノーベル生理学・医学賞を、米国のカール・ダイセロス氏(54)、ドイツのペーター・ヘーゲマン氏(71)、同じくドイツのゲオルク・ナーゲル氏(73)に授与すると発表した。
授賞理由は「光ゲート型イオンチャネルと光遺伝学(オプトジェネティクス)に関する発見」である。
ノーベル賞の公式発表によると、光遺伝学は、生体の脳内にある特定の神経細胞の活動を光によって制御する技術である。現在では神経科学の重要な研究手法となっており、記憶や感情、行動に関わる神経メカニズムの解明などに活用されている。
ヘーゲマン氏は単細胞藻類が光に反応する仕組みを研究し、ナーゲル氏はさらに、その藻類の遺伝子を使った実験を進めた。両氏は、光に反応するイオンチャネルタンパク質「チャネルロドプシン」の働きを明らかにした。
研究では、このタンパク質を発現させる遺伝子を別の細胞に導入すると、その細胞も光に反応することが示された。
その後、ダイセロス氏らの研究チームは、このタンパク質をコードする遺伝子を神経細胞に導入し、青色光によって神経信号を制御する手法を開発した。さらに、生きた動物の脳内でも光を使って神経細胞の活動を調節し、光遺伝学の発展につながる基礎を築いた。
ノーベル文学賞 有力候補にラテンアメリカの女性作家
ノーベル文学賞は8日に発表される。
一部の評論家は、今年はラテンアメリカの女性作家が受賞する可能性があるとみている。文学評論家のリナ・カルムテグ氏はAFPに対し、アルゼンチンの作家サマンタ・シュウェブリン氏(48)が有力候補の一人だとの見方を示した。
このほか、アンティグア出身の米国人作家ジャメイカ・キンケイド氏、中国の作家・残雪氏、オーストラリアのジェラルド・マーネイン氏とアレクシス・ライト氏、米国のトマス・ピンチョン氏、メキシコのクリスティーナ・リベラ・ガルサ氏らも有力候補に挙がっている。
ノーベル平和賞にも注目
ノーベル平和賞は9日、ノルウェーの首都オスロで発表される。
2025年には、ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏がノーベル平和賞を受賞した後、メダルをトランプ米大統領に贈った。マチャド氏は、マドゥロ前大統領の拘束や、迫害を受けていた野党関係者らの釈放を支援したとして感謝を示し、議論を呼んだ。
今年の平和賞候補としては、国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」や、ロシアに不法に移送されたウクライナの子どもたちの救出に取り組むミコラ・クレバ氏らが注目されている。
ノーベル経済学賞は12日に発表され、一連のノーベル賞発表を締めくくる。
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