原因不明の肺炎で職員死亡 ペスト感染の疑いも 米大使館がロシアへの渡航自粛を呼びかけ

2026/10/07
更新: 2026/10/07

ロシアのモスクワにある駐ロシア米国大使館は6日、ロシア東シベリアのイルクーツクで肺ペストの発生が疑われているとして、ロシアへの渡航を避けるよう米国民に呼びかける感染症に関する注意喚起を出した。

大使館によると、ロシア国内で肺ペストの感染が疑われる死者が出たとの情報のほか、イルクーツクで隔離措置が取られ、医療機関の閉鎖も行われているとの報告を把握しているという。イルクーツク州はモンゴルと国境を接している。

注意喚起では、現地の保健当局の指示に従い、感染の影響が疑われる施設には近づかないよう呼びかけた。発熱や呼吸器症状が出た場合は、直ちに医療機関を受診するよう求めている。

また、海外旅行保険の契約先に、緊急時の医療搬送が可能かどうかを確認するとともに、米政府の支援を受けずに国外へ退避する場合に備え、緊急時の行動計画をあらかじめ準備しておくよう促した。

米政府はイルクーツク州の状況を注視しているが、ロシア国内にいる米国民への支援能力には「限界がある」と説明した。特にモスクワ以外の地域では、十分な支援を行えない可能性があるとしている。

米国務省は、ロシアについて「渡航禁止(Do Not Travel)」の勧告を継続しており、米国民に対して直ちに出国するよう求めている。また、健康や治安上の懸念から、ロシア国内の一部地域では米政府関係者にも追加の渡航制限が適用される場合があるとしている。

大使館が出した注意喚起は、「ロシアへの渡航を計画している米国民には、不当な拘束を受ける危険性や治安上の懸念から、改めてロシアに渡航しないよう強く勧告する」としている。

米政府がロシアへの「渡航禁止」勧告を初めて出したのは2022年1月23日。ロシアによるウクライナ侵攻が始まる約1か月前だった。

一方、ロシア当局は先週、イルクーツクにあるペスト対策研究所の職員が原因不明の肺炎で死亡したことを受け、予防措置を講じた。ロシア当局は6日、イルクーツク州でペストの感染例は確認されていないと発表した。

トランプ米大統領は6日、記者団に対し、感染症の発生が疑われていることについて、近くプーチン大統領と協議する考えを示した。トランプ氏はこれまで、必要であれば米国として支援する用意があるとの考えを示している。

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。