米FCC ファーウェイ製物品搭載機器を禁止 新規則を初適用

2026/10/23
更新: 2026/10/23

米連邦通信委員会(FCC)は10月22日、中国通信機器大手ファーウェイ傘下の海思半導体(ハイシリコン)が製造した監視用チップを搭載する電子機器2機種について、米国市場への参入を禁止したと発表した。FCCが新規則に基づき、規制対象企業の部品を搭載した機器への認証を拒否したのは初めてとなる。

FCCが同日発表した声明によると、対象となったのはドライブレコーダーと無線映像送信機の2機種で、いずれもハイシリコン製チップを搭載していた。ハイシリコンは、安全保障上の懸念がある企業などを掲載したFCCの「規制対象リスト(Covered List)」に含まれている。FCCは、同社製チップを搭載した機器が安全保障上のリスクになると判断した。

FCCは、ハイシリコンが問題のチップについて「監視用途向けに設計されている」「顔検出アルゴリズムを内蔵している」と宣伝していたことも指摘した。

FCCのブレンダン・カー委員長は声明で、「FCCは今後も米国の国家安全保障を守り、強化するため、厳重な警戒を続ける。規制対象リストに掲載された企業が製造した監視用チップを搭載する映像機器は、国家と国民にとって明白かつ容認できないリスクとなる」と述べた。

さらに、「今後も規則を厳格に適用し、米国の通信ネットワークの安全を確保するため、断固とした措置を講じていく」と強調した。

米FCC、規制対象を完成品から部品にも拡大

米国では、企業が多くの電子機器を輸入、販売、宣伝する際、FCCの機器認証を取得する必要がある。

FCCはこれまで、国家安全保障上のリスクを理由に、規制対象リストに掲載された企業が製造する機器への認証を禁止してきた。

しかし、従来の規則では、規制対象企業が製造した部品を別の企業の製品に組み込む場合については、明確に禁止していなかった。

こうした規制の対象を広げるため、FCCは10月13日、新たな規則を施行した。

この規則は、7月22日に採択され、9月11日付の米政府官報「連邦官報」に掲載された「第3次報告・命令(FCC 26-50)」に基づくものだ。

新規則では、規制対象企業が製造した半導体チップなど、論理演算機能を持つ電子部品を搭載した機器も、一定の条件下で認証を受けられなくなった。

具体的には、規制対象企業が製造すれば認証を受けられない種類の機器については、同じ企業が製造した対象部品を組み込んだ場合も認証を認めない。これにより、該当する機器は米国市場で合法的に販売できなくなる。

半導体や通信部品も規制対象 幅広い電子機器に影響

新規則の対象となる部品には、半導体チップ、プロセッサー、集積回路(IC)、Wi-Fi・Bluetooth・携帯電話通信モジュール、IoTモジュール、暗号化モジュールなどが含まれる。

一方、機器の外装や抵抗器、配線など、情報処理機能を持たない部品は対象外となる。

影響を受ける可能性がある製品は幅広く、ルーター、ネットワークスイッチ、監視カメラ、防犯システム、無線通信機器、スマートフォン、タブレット、スマートホーム機器、IoTセンサー、基地局設備などが挙げられる。

FCCの認証が必要な電子機器を扱う企業は、製品に規制対象の部品が使われていないか確認する必要がある。

FCCは規則の導入に際し、電子部品一つに不正な細工が施されるだけでも、規制対象企業が利用者に気づかれずに米国内の通信にアクセスし、内容を傍受したり、別の宛先に転送したりする恐れがあると説明した。

こうした危険性は、規制対象企業が製造した完成品を使用する場合と変わらないという。

また、チップに不正なプログラムや隠された制御ソフト、バックドアが組み込まれた場合、暗号化やファイアウォール、セキュリティーソフトなどの防御機能が無効化される恐れがあると警告した。

新規則を初適用 FCCは規制を継続

今回の措置は、10月13日に施行された新規則をFCCが初めて適用した事例となった。

対象となったドライブレコーダーと無線映像送信機は、いずれも規制対象企業であるハイシリコン製の監視用チップを搭載していたため、米国内での販売に必要な認証を受けられなかった。

FCCは今後も、規制対象リストに掲載された企業が製造する部品について、新規則に基づく規制を厳格に実施する方針を示している。

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