中国学者「今までウォール街を通して米に影響力」トランプ氏にお手上げと暴露

2020年12月03日 13時40分

米国左派メディアが大統領選挙のバイデン候補(民主党)の「当選確実」を宣伝している中、中国の一部学者は、米中関係が再びトランプ氏の大統領就任前の状態に戻る可能性があると期待感を高めている。中国学者の翟東昇(てき とうしょう)氏はこのほど、過去数年間、中国当局はウォール街の金融機関を通して、米政府などを「うまく扱うことができた」と発言した。

翟氏は、中国人民大学の国際関係学院副院長、同大学中国対外戦略研究センターの副主任兼事務局長、同大学国際貨幣研究所の特別招聘研究員などを務めている。同氏は11月28日、動画配信サイトがライブ配信した討論会で、講演を行った。討論会には、中国人民銀行(中央銀行)国際司の元司長である張之驤氏、国務院発展研究センター世界発展研究所の丁一凡副所長らの当局者も参加した。

翟氏は講演の中で、中国当局が現在金融市場の開放を推し進めている背景に、様々な政治的かつ戦略的要因があるとした。1つの要因として「バイデン政権が誕生した」と同氏は挙げた。

同氏は、過去数十年間、中国当局が米政府をうまく扱うことができたのは、「米国の政治権力を支配するウォール街に(中国当局の)友人がいたからだ」「彼らは中国(当局)の味方だった」と話し、しかし、この状況は「トランプ政権の発足で変わった」とした。

「中国に貿易戦を仕掛けたトランプ氏にはお手上げ状態だ。以前、1992~2016年までの間、米中間に起きた様々な問題、すべての危機、例えば大使館爆発事件など外交上の衝突をうまく処理できた。すべての問題は、夫婦ゲンカのようにすぐ仲直りできた。大体2カ月で解決できた」

「なぜだろうか?われわれに味方がいたから。われわれは米国の既存権力者の中に古くからの友人がいたからだ」

翟氏は、ウォール街は1970年代以降、米国の内政と外交に対して強い影響力を発揮してきたと指摘した。しかし、2008年以降、ウォール街の影響力が低下し、特に2016年以降は「ウォール街はトランプ氏をうまく操ることができなくなった」という。

同氏が得た情報では、米中貿易戦が始まって以来、ウォール街の金融機関は中国のために動いたが、「力不足だった」という。

講演の中で、翟氏は「しかし今、バイデン氏が政権を握ることになった。(中略)伝統的なエリート、政界のエリート、建制派(エスタブリッシュメント)はウォール街と密接なつながりがある」と述べた。

また、同氏によれば、2015年に習近平国家主席が訪米前、中国側が米ワシントンDCにある有名書店Politics and Prose Storeで「習近平氏が治国理政を語る(中国語:習近平談治国理政)」と題する新書発表会を企画した。しかし、希望した時間帯には、すでに他のイベントの予約が入っていた。このイベントの主催者は中国共産党に反対しているため、時間帯の変更を拒否した。しかし、あるユダヤ人の女性年配者が書店に圧力を掛け、予定通り新書発表会を開いた。

この女性は「ウォール街にある金融大手のアジア地域担当責任者だ。中国国籍を持っているし、北京市にも戸籍を持っている。(北京市の)東城区に住宅も保有している」と翟氏は話した。

中国官製メディアの報道では、2015年9月17日、中国のメディアや出版を管理する国家新聞出版広電総局は、同書店で同イベントを行った。

翟氏が述べたこの事例は、のちにウェブサイトで公開された動画から削除された。

中国当局がウォール街の金融機関を抱き込み、米政府の政策に影響力を及ぼすのは公然の秘密だ。中国経済学者、至清氏は過去、中国企業の米市場上場を通じて、米国の金融機関は膨大な利益を得たと指摘した。これらの金融機関が利益のために、中国企業の虚偽財務報告を無視したため、米投資家は巨額の損失を被った。

(翻訳編集・張哲)

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